マケドニアの国名使用にギリシャが反対していることに関するレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の発言が、マケドニア国内で大きな反響を呼んでいる。
エルドアン首相の発言を大きく取り上げたTVメディア各社では、トルコ語で「ありがとうトルコ」とも報じられた。同首相は、前日7日にEU事務局イスタンブル支部のオープンに際しての演説で、地域協力の重要性に注意を促し、ギリシャに以下のように呼びかけた。「あなたは、ギリシャであり続けなさい。そしてマケドニアに干渉せずに、マケドニアはマケドニアのままにしておけば良い。つまりこの問題に拘泥していては、平和が損なわれる。平和を壊すのではなく、平和を強化しようではありませんか。これほど特殊な問題を、主要な問題であるかのごとく示すことは世界平和を困難にすることとなり、残念である」
マケドニアをギリシャが妨害
EU委員会の最新の進捗報告書で加盟交渉に向けた準備は整っているとしたマケドニアだが、EU加盟の具体的な日程の提示は、国名問題によってギリシャが妨害したために来年へ持ち越しとなった。
12月10日―11日に行われるEU首脳会議(欧州理事会)での承認に付されることとなるEU拡大に関する決議を協議するために召集された欧州外相会合において、マケドニアの加盟交渉開始に関する具体的な日程の提示は2010年上半期に議長をつとめるスペインに任せることで意見が一致した。
EU議長国のスウェーデンが加盟国に送ったEU拡大に関する決議案において、マケドニアの「国名問題に対して、国連の監督下で話し合いによって両国が受け入れられる解決策を見つけることも含め、隣国との友好関係を維持することが不可欠だ」と強調されている。
ギリシャは、国連に1993年に「旧ユーゴスラヴィア共和国マケドニア」という名で参加したマケドニアの憲法上の国名を認めることに対して、同じ名称の西部地域から権利要求をしかねないとの理由で反対している。
EUから2005年に加盟候補国と認められたマケドニアは、12月10日-11日に行われるEU首脳会議で加盟交渉開始に関する日程が提示されることを望んでいた。
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( 翻訳者:牧史織 )
( 記事ID:18033 )