兵士7名死亡のトカト事件、閣僚からも疑問の声―だれがやったのか?
2009年12月09日付 Milliyet 紙
ニハト・エルギュン産業通商大臣は、同省庁舎において経済特派員協会が開催した懇話会に出席した。ここでマスコミ関係者の質問にも回答した同大臣は、ある新聞記者による「トカトで7名の兵士が殉職したことを、あなたはエルゲネコンと関係があると思いますか、それともこの事件においてテロ組織以外、他の相手が関連しているとお考えですか」という質問を受け、「トカトにおいては長年この規模でのテロ事件が発生していなかったのに、パトロールを行っていた兵士が霧の中襲われたということは、トカトに何か特別な理由があるか、もしくはトカトで以前活動していたトルコ労働者・農民解放軍(TIKKO)や革命家人民解放党戦線(DHKP-C)といった組織が、新たに活動を行う力を蓄えたことを意味しているのか。さもなければ、捜査することで別の事実が明らかになるだろうが、これらを観察する必要がある」という回答を行った。
■アルンチから興味深い解釈
ビュレント・アルンチ副首相も本日(9日)「ハベルチュルクTV」の番組において、トカトでのテロに関する質問に対し以下のように答えた。
「昨日親愛なる首相がアメリカ合衆国にてオバマ氏と会談を行った。ブッシュ時代に始まった対話プロセスはオバマ氏によってさらに強固なものとなった。もはやテロとの闘争においてアメリカ合衆国はさらに強い支援を行うだろう。これに反対するメッセージであるかもしれない。『君はそう言うが本来はこうだ』というメッセージを与えたのかもしれない。
民主市民党の解党訴訟、政府の推進するプロセス、オジャランの独房を口実とした一連の騒動。
さらに活動の行われた場所も興味深い。民族主義的感情の強い、最多の殉職者を出した県の一つだ。彼らが集結した時には、民族主義感情をさらに強く煽り立てるような活動を、非常に巧妙に計画してしまう可能性を示している。
下部組織が利用された可能性がある。トルコでは、裁判で結審していないいくつかの事件について、数多くの見解、数多くの主張が問題となってきた。このことからも、テロが発生した時にすぐに何かしらの組織の名を出すべきではない。明らかになった情報が示しているのは、ある特定のところから、ある明確な指令が出されたという現実である。私はここまで話そう。残りは裁判が終了してから話し合おう」
■2台の嫌疑車両が捜索されている
レシャディイェ郡では7名の兵士が殉職させられた後、テロリストらの捜査活動が熱を帯びる一方、事件当日にテロが起こったサザク村方面へ行き来した車両が防犯カメラの記録から調査された。郡への入り口となる道路を調べるため、土地登記局とその近くのガソリンスタンドに設置されている防犯カメラの記録が、警察および軍警察官により回収、調査された。テロ当日、および前日にその道路を通過した車両は一台ずつ調査された。調査の結果、60というナンバーのミニバスが事件当日に3回同じ地区を通過していることが注意を引いた。もう一台の車両は、34というナンバーのルノー社のメガーヌであった。カメラの記録におけるナンバーを手掛かりに行った捜査では、同車両のナンバーが偽造されたものだと判明した。この進展を受け、検問を増やす一方、まずは防犯記録を手掛かりに、他県に対してもこの2台の車両に関する情報が提供された。この地区の防犯カメラ記録は10日前まで調査され、この2台の車両が以前にも通過したかどうか調べられている。レシャディイェ郡付近では軍警察官らが検問を強化した。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:18041 )