ブルガリアのボリソフ首相、トルコ語放送禁止問題に関し後退の兆し
2009年12月20日付 Zaman 紙
ブルガリア国営放送局であるBNTでのトルコ語によるニュース番組に関する住民投票の是非を巡って議論が続くなか、以前は住民投票の提案を支持すると述べたボイコ・ボリソフ首相が、この決定を断念する態度を示した。
ボリソフ首相は「ダリッキ」という民間ラジオ局で行った会見において、ゲオルギ・パルバノフ大統領の「(提案者たちは)首相に罠を仕掛けた」という旨の見解に賛成していることを明らかにした。「大統領は正しい。住民投票の件において自分が罠にかかったということを認めている」と述べる首相は、BNTのトルコ語によるニュース番組はトルコ人が多く居住する地域でのみ放送される方向で調整し得るとした。
ルムヤナ・ジェレヴァ外務大臣も住民投票に関する見解を述べ、「マイノリティーに関する問題をマジョリティーへ問うことは無意味である」と述べた。同氏はまた、「結果が最初からはっきりとしていることに関して住民投票を行えば、おかしな状況に陥るだろう」と話した。ブルガリアには目前にもっと深刻な問題があると述べる同氏は、「単純で無意味なことのために力を注ぐべきではない」との見解を述べた。
人種差別的でかつ非常に民族主義的であるアタカ党は、BNTにおいて2000年以来平日に毎日10分間ブルガリア語の字幕とともに放送されるトルコ語のニュース番組を禁止させるために、長い間(抗議の)キャンペーン活動を行っている。ボリソフ首相が住民投票を支持することを表明したことは、トルコとヨーロッパ連合の反発をもたらした。レジェプ・タイイプ・エルドアン(トルコ)首相はボリソフ首相に電話し、「この問題が多元的な民主主義の原則及び基本的権利と自由の枠組みにおいて、対話によって解決される方向でブルガリア政府が然るべき努力を示すこと」を求めた。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:18108 )