チュクロバ大学(アダナ)構内で、学生と警官隊衝突
2009年12月22日付 Radikal 紙


学長は学生らへの武力介入を要請したが、機動隊長が説得によってデモを終わらせた。

チュクロバ大学文理学部の学生らが、「教職課程(訳者註:「フォーメーション」ともいう。ふつうはトルコでは大学卒業後1年間の論文なしの教職課程大学院で学んで、教員資格を取る)」のために起こしたデモでアルペル・アクンオール学長と面会しようとしたことが、緊迫した状況を作り出した。学生らと面会しなかったアクンオール学長は、怒って建物を出て、対応にあたっていた警官らに「さっさと彼らに武力介入してくれ」と言った。しかしエルハン・ユルドゥルム機動隊長は、武力介入の命令を下さずに長時間にわたって学生らと話し合い、説得してデモを終わらせた。
文理学部の前に集まった約150人の学生は、「教職課程(フォーメーション)が受けられる権利を望む」「死は突然に、この世はつかの間、なのにフォーメーションはどうしたのだろう」「苦しむのは私たち、打開できるのは学長、学長はどこに」「特権ではなく、我々の権利であるフォーメーションを望む」と書かれたプラカードを掲げ、「学校責任者は眠っているな、学生を守れ」「沈黙するな、声をあげろ、フォーメーションは権利だ」「試験のないフォーメーションを望む」というスローガンを掲げた。女子学生が多数を占めたデモでは、学生らは口笛を鳴らし、不平を口にしながらその適用に抗議した。約30分続いた行進の後、学長棟の前に行こうとした学生らに、大学の警備員らが立ちはだかった。このため学生らは、その場で座り込みを行った。この時一部の学生は歌を歌いながらベリーダンスを踊った。

■「不当さをどうにかしてほしい」
学生らを代表して声明を発表した文理学部トルコ言語・文学科の学生である22歳のトレ・オズベキさんは、高等教育機構(YÖK)が文理学部と神学部に対し、大学教育課程の中で教育学(教職課程)の授業が行われる権利を認めたことで、多くの大学がこれを適用したと強調した。適用が喜ばしいものだと述べたオズベキさんは以下のように語った。
「しかしチュクロバ大学は、YÖKへ訴えることができず、現状をそのまま受け入れている。私たちはその運命を受け入れたくはない。私たちは多くの大学よりも高い得点を取ってこの大学に入学した。しかしその適用を受け、得点が私たちより低い大学で学ぶ学生たちは公務員試験(KPSS)や大学院入学試験(ALES)のストレスを経験せずに仕事につくことができるだろう。この状況は真剣な意味で平等や公正に反している。この不当さを一掃するためにも、教職課程の適用を私たちの大学も行うべきだ。私たちは特権はいらない。我々の大学は、学長にこうした訴えをしてくれるよう、資料を差し出した。学長が行動を起こし、私たちを不当に扱わないようにお願いする」

■学長は「介入せよ」と言ったが、機動隊長は説得した
話し合いの後もスローガンを掲げ続けた学生らのうち2人は、アルペル・アクンオール学長と面会しようとした。しかしアクンオール学長は学生の面会の要望を突き放した。学生らはこのため学長棟に近づこうとした。緊張が高まったため、現場に機動部隊が呼ばれた。約30人の機動部隊は学長棟の入口の前で壁を作った。
学生らが座り込みを続けたため、アクンオール学長は怒って建物から出てきて機動部隊の警官らに「さっさと介入しなさい」と言って反発をしめした。アクンオール学長は再び建物に入ったが、機動隊長が解散しないで抵抗している学生らに、「おまえたちは記者会見を行った。これ以上は違法だ。学長は介入の命令を下した。私が命令を司る役目にある。しかし介入には賛同しない。ひどい状況にならないためにも解散しなさい。解散しないのであれば介入を行う。お願いだ、問題が起こる前に解散しなさい」と警告した。これをうけ学生らは「学長は辞職を」のスローガンを掲げて解散した。

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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:18122 )