これが双頭の鷲?どう見ても・・・あひる―エルズルムでマスコット騒動
2009年12月23日付 Radikal 紙


冬季ユニバーシアード国際大会は2011年エルズルムで開催されるが、この大会のマスコット「双頭の鷲」があひるに似ているとして騒動になっている。冬季大会の開始まであと416日となり、お披露目されたマスコットは名前を募集している。しかしその一方で、青色のパジャマとスリッパで歩き回り、1つの頭に4つの目と2つのくちばしを付けたこのマスコットは、子供たちを最も笑わせた。

冬季大会のロゴとマスコットは、エルズルムのシンボルとして知られているチフテ・ミナレリ・マドラサ(2本の尖塔を持つイスラム学院)にヒントを得て、立案された。そして、国際大学スポーツ連盟(FISU)の執行組織委員が先月の11月にエルズルムで会議を行ない、マスコットを承認した。2本の尖塔を発想させるロゴとマスコットが紹介されたが、マスコットは、マドラサの入口側にあり、セルジューク朝の紋章とみなされている双頭の鷲の像をもとに作られた。2011年大会の総合コーディネーターであるベキル・コルクマズさんは、アンカラで立案されたマスコットをエルズルムに持ってきた。また彼は、美術学部によって描かれたこのマスコットがエルズルムを象徴するために、双頭の鷲の像がふさわしいと判断されたと伝えた。

2011年にエルズルムで行なわれるユニバーシアードによって、エルズルムに2億ドルの投資がもたらすこととなった。そのために設置された施設の75%は完成したが、双頭の鷲の像をモチーフにしたマスコットを身近で見た人々は、様々な意見を持った。(サッカーの)エルズルムスポーツは、2部リーグの第4グループの底に停滞しているが、そのチームカラーである青色と白色を使ったマスコットを、一部の人は気に入った一方で、一部は、あひる、ペンギン、オウムじゃない、といった。

メディアで報道されたニュースや意見では、マスコットは「化け物」や「怪物」と表現された。エルズルムの通りの広告板に設置されたマスコットに関する議論は、当地での失業や厳しい寒さ、空気汚染、飲み水といった問題を忘れさせた。エルズルムに2億ドルの投資を運んできた冬季大会のマスコットは、住民投票にかけられることが望まれている。さて、この話題でいくつかの市民社会団体の代表者たちの見解は以下である:

エルダル・ギュゼルさん(エルズルム開発財団理事長):「概ね批判される傾向にあるが、素案と考え方の点で、双頭の鷲はふさわしいマスコットである。双頭の鷲は、中央アジアから持ち込んだ文化の中で意味のあるシンボルだ。守護者の魂と同時に、気高さと力を象徴している。双頭が真四角の形とされたが、そうしないほうがいい。そうすれば、もう少し好感が持てて、優しい印象になっただろう。世界中で行なわれるスポーツ活動で、この種のマスコットを目にする。人には変な風に見えても、これらにはそれぞれ由来があるのだ。トリノと中国で行なわれる冬季大会のマスコットと比較すれば、私たちのマスコットの方が可愛らしい。」

ゼキイェ・チョマクルさん(エルズルム女性起業家組合長):「マスコットは絵の時点ではとても可愛く、非常に好感があった。しかし、今はその時の印象のままとは言えない。かなり反発があった。エルズルムは大学都市だ。思うに、またデザインをやり直せるだろう。今のマスコットは、双頭の鷲というよりもオウムやあひるのようである。私には『雪だるま』にさえ思えるが、今のマスコットよりもっと可愛く、もっと魅力的になりえた。まだ私たちには1年半ある。新しい案を作れるだろう。」

セヴィム・チェビさん(トルコ女性組合組合長):「双頭の鷲は、(エルズルムにある)アタテュルク大学のマスコットです。エルズルムを反映するような異なるマスコットを考えられたでしょう。絵では可愛く見えています。マスコット公募や住民投票にかけられなければならなかった。まだ遅くありません。新しいマスコットを決めることが出来ます。」

ミュフィト・バイラクタルさん(公務員労働組合県支部長):「マスコットは本当にエルズルムを象徴するイメージの持っているのだろうか。私には魅力がないように思う。専門家に尋ねたり、基本的な調査が行われていたのなら、もっと素敵なマスコットになっていただろう。住民投票をおこなってほしい。」

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( 翻訳者:智原幸穂 )
( 記事ID:18127 )