アッバース大統領、ハマースとの和解交渉の行き詰まりを確認
2009年12月10日付 Al-Ahram 紙
■アッバース大統領:「我々にとって〔交渉の〕前提は占領地からの撤退だ。ゼロからの交渉には応じない 」
■ムバーラク大統領、パレスチナ大統領を歓迎後:「エルサレムに関するヨーロッパの立場は遺憾だ」
■アメリカ、入植に対する見解を転換、イスラエルは入植地に固執
2009年12月10日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【シャルム・シェイフ:ムフタール・シャイーブ】
ホスニー・ムバーラク大統領は昨日の朝、アラブ諸国を歴訪中のパレスチナのマフムード・アッバース大統領をシャルム・シェイフに迎え入れた。会見では最近のパレスチナ情勢の進展やパレスチナ内部和解実現のためのエジプトの努力について検討された。
パレスチナ大統領は、ムバーラク大統領との協議では和平プロセスに関連したあらゆる問題が取り上げられたと発表した。また、交渉再開のために実現されるべき要求についても話し合われ 、その筆頭として入植地問題と、1967年以降占領されているパレスチナ占領地からの全面撤退という前提があげられたという。これについてはエフード・オルメルト前政権とのあいだで合意が成されていた。アッバース大統領は、「アメリカとイスラエルで政権が交代した今、イスラエル側は交渉を白紙に戻したがっているが、それは認められない」と述べた。
また、ムバーラク大統領との協議ではエジプトが後援するパレスチナの内部和解問題についても話し合われたという。アッバース大統領によれば、ファタハは10月15日にエジプトの和解案に調印しようとしたが、ハマースは調印を拒否した。現在、和解問題に関しては新しい進展は何もなく、「もし我々が他の問題に忙殺され続けれ ば、和解問題は長期化し、行き詰まりからの出口は見えなくなるだろう」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:久田理恵 )
( 記事ID:18160 )