アーシューラーのデモで死者5名:テヘラン治安維持軍が認める
2009年12月29日付 Mardomsalari 紙
昨日本紙は、アーシューラーのデモで死者は出なかったと報じたが、それは治安維持軍司令官たちの発言、ならびにイラン学生通信の報道を引用したものであった。このことに関し、治安維持軍からは遅きに失した公式声明が発表された。アーシューラーの日に何が起きたのか、続報として首都警察の声明をここに紹介する。
神の御名において
アバー・アブドッラー・ホセインに平安あれ
今年のホセインのアーシューラー記念行事は、我がイスラームの祖国全土で、これまで以上に盛大な形で執り行われた。治安維持軍にいる偉大なるイラン国民の子らは、ホセインの死を悼む人々とともに、この儀式が可能な限り盛大に行われるよう、力を尽くした。
残念なことに、限られた数の内乱者は、事前に立てられた計画に沿い、外国メディアの指示・呼びかけに応じる形で、ホセイン追悼者たちの通り道に姿を現し、逸脱したシュプレヒコールを上げ、公共秩序を乱す挙に出た。首都テヘラン治安維持軍はただちに現場に赴き、対話を通じて、秩序と平穏の回復、この親愛なる日の尊厳の護持、そして市民らによる円滑な追悼行為の実現に努力した。しかし内乱者たちは治安維持軍に襲いかかり、物を投げるなどの行為に及んだため、隊員数名に被害が発生した。
内乱者らによる内乱行為、ならびに公共財産・市民の個人財産への破壊行為を受け、治安維持軍は毅然とした態度で、暴動鎮圧手段の利用に訴えた。しかし銃器の携帯・使用は決して行わず、暴徒たちを解散させた。極めて遺憾ながら、この暴動により、5名が不審な死を遂げ、負傷者も出た。〔治安維持軍の〕専門家らは、この事件に関与したことが疑われる不審人物の特定を行う予定である。
〔中略〕
日曜日午後、アーシューラーの日のデモの参加者4名が死亡したとの報道が、一部のニュースサイトや海外メディアで報じられていた。これに対し、テヘラン治安維持軍のラジャブザーデ司令官は当初、これらの報道を否定していた。
他方、ラーダーン司令官はイラン国営放送中央報道局との独占インタビューの中で、テヘランで発生したアーシューラーの日のデモで4名が死亡、うち2名は自家用車にはねられたこと、1名は橋から転落したことが原因で死亡したと発表した。ラーダーン司令官はまた、もう1名は銃撃によって不審な死を遂げたとも述べ、本件については現在捜査中とのことだ。同司令官によると、300名以上のデモ参加者が逮捕され、司法に引き渡されたという。
同司令官はまた、アーシューラーの日のデモで警察は武器の使用は行わなかったと述べた。
また、イラン国営放送が運営する海外向け放送局「プレスTV」は、匿名のイラン国家安全保障最高評議会関係者の話として、アーシューラーの日の騒乱で、イラン全国で8名が死亡したと伝えた。
ニュースサイト「アスレ・イラン」によると、このことに関してプレスTVのウェブサイトに、「アーシューラーの日に発生した反体制デモで、イラン全国で8名が死亡した〔‥‥〕」との記述があるという。
プレスTVは各都市ごとにどれだけの死者が出たのかについては触れていないが、治安維持軍が公式声明の中で、テヘランで発生したアーシューラーの日の騒乱で、5名が死亡したことを認めた、とも付け加えている。
同局はさらに「抗議運動に参加した人々は日曜日、テヘランの一部の通りや広場を自らのコントロール下に置いた。彼らはホセイン追悼者たちを襲撃し、体制指導者たちを非難するシュプレヒコールを叫んだ」とも報じている。
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( 翻訳者:斉藤正道 )
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