タバコをめぐるけんか、ロマへのエスニック対立に発展―マニサ
2010年01月06日付 Radikal 紙

マニサ県セレンディ郡のあるカフェでおこった喫煙をめぐる口論が、騒動を引き起こした。この地域に集結した約千人が、ロマ系住民の家屋や仕事場に対して投石を行い、住民の車を転倒させた。治安部隊が武力により事態を収めたが、3人が負傷した。

 セレンディ郡にて、昨晩(5日)「伍長の家」という名のカフェで32歳のロマ系ブルハン・ウチクンと他の住民らの間で喫煙をめぐり口論が起こり、すぐに殴り合いのけんかとなった。住民数名が間に入って、けんかを止めた。ブルハン・ウチクンは、本日14時頃、友人らと集団でカフェを襲った。ウチクンと友人らは、カフェの窓を割り従業員に暴行を加えた後、現場から立ち去った。その事件の噂は、短時間で郡内に知れ渡った。そして今日夕方頃、同カフェ前に集まった約千人は徒歩でロマ系住民の居住地へと向かった。憤慨した群衆を抑えようとした警官らは威嚇発砲したが、あらゆる試みは不十分であった。群衆は、ロマ系住民の家屋や仕事場へと投石を始めた。これを受け警察は、軍警察に加勢を要請した。事件現場へ駆けつけた軍警察は、ロマ系住民の家屋を警備下においた。この事件では3名が各地で負傷した。
 憤慨する群衆は、再びロマ系住民の所有と知るや、自動車やミニバスに対し投石を行い、転倒させ始めた。軍警察は混乱を収拾し、憤慨した群衆を散らした。
 しかし短時間の後に再度集結した群衆は、次に郡庁舎へと向かった。治安部隊は、郡庁舎の周囲で警戒態勢を取る一方、セリム・パラムト・セレンディ郡長、ヌルッラー・サヴァシュ市長が、住民に対しやりすぎを戒め、冷静になるよう呼びかけた。
 ジェラレッティン・ギュヴェンチ・マニサ県知事も、事件後同郡を訪れた。郡庁舎の前で群衆へと声をかけたギュヴェンチ知事は、冷静になって、解散するよう呼びかけた。これを受け群衆は静かに解散した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:18211 )