マルマラ大学は、ある時期、校門に掲示をし「スカーフを着用した学生はキャンパスに入れない」と告知していたことで話題になった。大学執行部は「法律に対して抱く敬意と現秩序に配慮して」禁止処置を継続することを明らかにした。しかし今、大学では解禁が議論されている。マルマラ大学のネジラ・プル学長は、スカーフが、国の統一と共和国の基本的な価値観の妨げとなるとは考えておらず、スカーフの着用は民主的な権利であると話している。本紙の取材に対し、プル学長は、1980年前半にはスカーフを着用した学生が大学に入場できたことを指摘している。また、自身もスカーフを着用した学生であったこと、そしてスカーフ着用の有無で学生が区別されることはなかったと話している。
また「現状でことは収まる所に収まっています。私は何も不便を感じていません。様々な理由で齟齬が生じて、今の流れになりました。ただ、このようなことにならなければよかったと思います。」と述べた。さらに学長は、学校の入り口にスカーフを着用した生徒たちのために建てられた小屋に入り、時々女子学生たちが一息ついていたと話し、こうした状況も、未来の議論にヒントを与えると説明している。加えて、規則に則り、学長自身を難しい状況に陥らせずに済ませてくれているスカーフを着用した学生への感謝を述べた。
■共同体として一緒に生きることを知るべき
12月23日にマルマラ大学ニシャンタシュキャンパスで起こった、対立する意見を持った学生同士の喧嘩のあと警備体制を強化したと話すネジラ・プル氏は「以前、警察は夕方5時に学校からいなくなっていました。今ではすべてのキャンパスで夜9時まで警察が待機しています。」と述べた。プル氏はさらに、大学のような環境で、警察が常駐していることは好ましいことではないとし、それでも学生の生命が問題になっているため、他に策はないと述べている。学生に対し、トルコ共和国国民であることへの誇りと名誉をもって、睦まじく付き合うことを勧めたと語るプル氏は、「一体感、共生感、私たちの国の統一感に関しては、若いひとたちが配慮してくれることを望みます。共同体として一緒に生きることを知るべきです。」と話している。
(後略)
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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:18220 )