政府は宗務庁組織内に、アレヴィー部門を設立する。今後は宗務高等委員会もアレヴィー派について調査を行えるようになる。
政府は、アレヴィー大会最終回の準備を進めている一方で、宗務庁人事法案にアレヴィー派に関する法改正が盛り込まれる。今回の改正では、宗務庁宗務部局内にアレヴィー部門が設立される予定だ。宗務高等委員会は、アレヴィー派を始めとするイスラームの中の様々な解釈に関する調査を行えるようになる。草案によれば宗務庁トップは政務次官級に格上げとなる。
■「コーラン学校の年齢制限」は草案に入らず
宗務の責任者であるファルク・チェリキ国務大臣は、議会で会派を持つ政党を訪問して、宗務人事法案へ支持を求めたが、その法案により組織に抜本的な変化がもたらされることになる。チェリキ大臣は以前宗務庁が開催するコーランのサマースクールにおける年齢制限を撤廃すると発表していたが、草案ではこの件に関する改正は含まれていなかったことが注目された。法案の一部の項目は以下のようなものだ。
・宗務高等委員会の業務に、アレヴィー派を始めとするイスラームの中の様々な解釈に関する調査を行うことも含まれる。加えて、宗務庁宗務部局にアレヴィー部門が設立される予定。
・宗務長官は任期5年で再選1回となる。副大臣は5人から2人に削減される。
・宗務庁の最高決定・諮問機関である宗務高等委員会は、今後は「宗教的案件」に関する最高決定・諮問機関となる。
・間違って、あるいは欠陥のあるまま印刷されたコーランの言葉に対し、初の法的整備が行われる。そのように印刷されたコーランは簡易裁判所の決定により回収される。
・宗務庁長官は「次官」クラスに格上げされる。それぞれの部は6つの局となる。
・宗教高等教育を受けた職員に専門知識を身につけさせる目的で研修を行うための「宗教高等専門センター」が開設される。
■宗教テレビの設立も
・宗務庁は、彼らの職責の範疇にはいる事柄をラジオやテレビで放送できるようになる見込み。この目的のためラジオ・テレビ高等評議会法の改正がおこなわれる。
・部署ごとのトップを含む幹部に必要とされる、「4年間の宗教高等教育」という条件は、「4年間の高等教育」に改定される。
・選挙に参加したが候補者になれなかった、あるいは落選した職員は以前の職にもどることはできず、適当なポストに任命されるようになる。
・教師などコーラン学校の教育指導者には年度ごとに準備手当が支給される。
・コーラン学校の教育指導者は、コーラン学校における教育や授業活動を進めていく責任がある。試用期間の後コーラン学校の教育指導職、すなわちコーラン学校の専門教員やコーラン学校の主席教員としてのキャリアが始まる。宗教高等専門センターおよび教育センターの教員は、これらのセンターでの教育指導活動を進めていくことに責任がある。教育責任者は4年間の宗教高等教育を卒業し専門教育期間を修了あるいは博士課程を終えた者から任命される。
・宗務庁職員が起こした業務上の罪に関しては「第4483条 公務員と民間職員裁判訴訟法」の条項が適用されるようになる。現行では宗務庁職員は「第4483条」が適用されていない。
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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:18343 )