軍統合参謀本部副司令官:「米国のハイチ支援は侵略目的」「支援を口実にした現代的な詐欺」
2010年01月26日付 Mardomsalari 紙

軍統合参謀本部の文化・国防宣伝担当副司令官は、地震の被害があったハイチに数千名に及ぶ部隊を派兵・派遣した米国の目的について訊かれたことに対し、「国際社会は、ハイチの地震被害者の救援を口実に数千人のコマンド部隊・兵士の派遣・駐留を決めた米国の行動に驚きの声を上げている。このような行動は、ホワイトハウスの秘密戦略から世論の注意を逸らすことを目的とした、大いなるウソ、現代的な詐欺であると考えられている」と答えた。

 ISNAの報道によると、革命防衛隊のセイエド・マスウード・ジャザーイェリー准将は「米国の意志に対しては〔つねに〕疑いの眼差しを向けることが必要だと、歴史の記憶は命じている」と付け加えた。

 軍統合参謀本部文化・国防宣伝担当副司令官は、ハイチで地震の被害にあった人々には、何よりも愛、水、食料、薬が必要だと指摘し、「この短期間のうちにみられたアメリカの軍事行動や振る舞いから分かるのは、彼らがいわゆる人道支援を行ったり、ハイチの地震被害者らの命に関わる救援物資を提供したりすることだけでなく、さらにはハイチで発生した状況を悪用して、同国を侵略することをも視野に入れていることである。実際、一部の国は、ヤンキーどもがハイチを恒久的に占領し、カリブ海・ラテンアメリカ地域を再び支配下に置こうなどと妄想しているのではないか、との深刻な懸念を表明している」と強調した。

〔中略〕

 国防宣伝本部長を務める同氏はさらに、「地震の被害を受けた国を救援するためには、軍事力を一定程度活用する必要があるとはいえ、そのために〔大規模な〕部隊を派兵したり、パナマやグァテマラの占領に用いられた『第82部隊』と呼ばれる特別コマンド部隊を組織・派遣したりする必要など、どこにもないのだ」と明言した。

 同氏は、地震の被害を受けたハイチの人々が辛く厳しい状態に置かれているにもかかわらず、救助・救援作業が難航していることについて触れ、「ハイチからの報道によると、米国は〔救援活動の〕調整や治安の回復という、外面だけの偽りの任務を全うすることすらできずにいる。彼らは各国による救援の努力に対して、全く注意を払っていない。実際、米軍の存在は、〔各国による〕迅速かつ有効な救援活動の調整・実施、そして犠牲者や生存者の状況確認の妨げになっている」と付け加えた。

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( 翻訳者:尾曲李香 )
( 記事ID:18353 )