姉妹バスィージとソフトな脅威との闘い:全国女性バスィージ協会会長とのインタビュー
2010年02月10日付 Iran 紙
第1回「ソフトな戦争青年将校教育プログラム」は、女性記者ならびに全国女性バスィージ協会のレベル向上を目的に開かれたものです。今回のプログラムでは、報道に関心を持つ女子学生68名が2週間にわたり、専門的な教育を受けました。とりわけ敵が自らの目的を達成させるためにソフトな戦争を用いている現在の状況で、報道をめぐる諸問題にいかに対処するかを学ぶことが、今回の教育プログラム開催の最重要目的の一つです。
教育プログラムを修了した女性は、すべての領域、特に女性や家庭をめぐる問題について通暁し、敵によるソフトな戦争に対処するべく、メディアの領域に足を踏み入れることができるようになったはずです。もちろん、今回のプログラムは理論コースでしかありません。今回教育を受けた人々は、さらに6ヶ月コースに入って、実践面での教育を受けることになります。
今日、女性たちはソフトな戦争において、敵の標的の中心に位置しています。ソフトな戦争で最も重要視されているのが、家庭の破壊なのです。というのも、家庭はすべての堕落を阻止するものだからです。それゆえ、姉妹バスィージはソフトな戦争でどのような道具が用いられているのかを知り、メディア・研究・調査などの手段によって、それに対抗する必要があるのです。このような教育プログラムを開催することで、女性たちはソフトな戦争の諸問題を知り、さらにソフトな戦争との関連で、効果的にメディアの分野に参加することができるようになるでしょう。
バスィージは自らの戦略の中で、イマーム〔・ホメイニー〕閣下の理想の実現と最高指導者のご指示にもとづき、次のような責務を負っています。すなわち、
・姉妹たちによる〔国土〕防衛を目的に、『2千万人の軍隊』〔※ホメイニーが志願兵組織バスィージの創設にあたって掲げたスローガン〕の一翼を姉妹たちが担うこと
・〔初代イマーム・アリーの妻で預言者ムハンマドの娘である〕ファーティマという模範を〔女性たちに〕教え広め、ムスリム女性の崇高なアイデンティティを回復させること
・女性特有の諸問題において、ソフトな脅威を防疫・阻止し、それに対抗すること
・宗教的な精神性と洞察力を深めること
・イスラーム革命の基本的要求にもとづき、政治・文化・社会・国防・治安・科学・建設の各領域に積極的に参加すること
〔‥‥〕こうした使命を立案段階にまで高め、実施することができれば、敵のソフトな脅威を首尾良く無力化し、それが家庭に及ぼす〔悪〕影響を減少させることができるでしょう。これは敵の煽動に対抗するための文化活動の筆頭に挙げられるものです。
〔‥‥〕私たちは一姉妹バスィージとして、(以下に挙げる10の原則によって)自らの思想と行動を統合することに成功しています。
第一の原則は、「ファーティマ的であること」です。これは、敬虔であること、〔最高指導者の〕監督・指導(ヴェラーヤト)に忠実であること、清貧な生活を送ること、政治・社会に積極的に関わること、などのファーティマ的模範を強調するもので、私たちはこれを一ムスリム女性にとって相応しいものだと考えています。
第二の原則は、「貞節とヘジャーブ」です。これは、内面からの篤信、言動における宗教的価値の遵守、神によって課せられた宗教的義務を実施するための適切な身なり、社会領域へのより積極的な参加、などを旨とするものです。
第三の原則は、「家族と母という立場の強化・向上」です。家族は社会の中核であり、それが有効に機能せず、その基本的価値が守られなければ、社会に起きるあらゆる変化によって家族と社会の基礎は脅かされる可能性があります。
第四の原則は、「〔社会運動の〕旗手たること」です。各女性団体がイスラーム革命の成果を守るべく行動するよう、つねに率先して彼女たちに方向性を与え導くことを、市民団体である私たちに定めた原則です。バスィージは社会の様々な領域に影響を与える、前衛的な存在だと規定しているものです。
第五の原則は「枢軸であること」で、姉妹たちに関わるすべての行動は、意志決定権をもつ単一の権威によって指導され、調整されねばならない、ということを強調するものです。
第六の原則は、「全方位的な〔警戒〕態勢と国防」です。敵はさまざまな方法で、我がイスラーム社会の女性たちを、あり得べき脅威に晒し、攻撃を受けやすい無防備な存在にしようとしています。それゆえ、軍事的な領域であれ、文化的・政治的・社会的領域であれ、国の防衛を担うことは、極めて重要なことなのです。
第七の原則は、「女性のアイデンティティの保護とその尊厳の向上」です。女性の人間としての地位は、社会の様々な領域での彼女たちの働きによって向上するのです。
あらゆる機関は、その他の機関と効果的かつ広範なつながりをもってこそ、力を発揮できるものです。第八の原則は「協力と参加」であり、そこでは一方で革命防衛隊内部の諸機関の間の協力が、他方で〔革命防衛隊外の〕諸々の政府機関や非政府組織との間の協力が目指されています。
第九の原則は「女性の能力向上」であり、それにもとづき、姉妹バスィージは自らを支える基本的柱として、責任感と能力の高い女性の存在を必要としています。〔‥‥〕
最後の第十の原則は、「差異への考慮」です。女性と男性は先天的に異なっており、それは二つの適性、能力、必要をそれぞれの性に応じて求めるものです。こうした原理にもとづいた正しい計画立案が、彼ら/彼女たちが自らの実存的権利・機会を最も良い形で享受することを可能にし、あり得べき資源の浪費や取り返しのつかない損害というものを未然に防いでくれるのです。
全国女性バスィージ協会の活動はすべて、時の主〔=終末の時に再臨すると信じられている救世主マフディーのこと〕を待望する文化の普及と、〔救世主の〕再臨のための環境作りを目的としており、イスラーム革命の殉教者たち、〔マフディー〕閣下〔の再臨〕を真に待ち望んでいる方々の神聖なる御前に捧げられるものです。私たちはみな、彼ら〔=殉教者たち〕に恩義を受けているのであり、反抑圧主義者の敵が仕掛けるソフトな戦争に対してイスラーム教国イランが抗し続けることができるのも、彼らの殉教のお陰なのです。
( 翻訳者:斎藤正道 )
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