オジャラン似?の父の写真でつかまった弁護士、無罪放免
2010年02月13日付 Radikal 紙


事務所の壁にかけた父親の写真がクルド労働者党の元リーダー、アブドゥッラー・オジャランに似ているとして事務所を捜索され「テログループのプロバガンダを行なった」罪で訴訟を起こされたアンカラ弁護士会所属のレヴェント・カラカシュ弁護士が、最終的に無罪となった。

カラカシュ弁護士の事務所は、壁にかけられた父親の写真がオジャランに似ているとして対テロ捜査員らによって捜索を受けた。警察が事務所内のパソコンを調べた結果、秘書ギュルセン・ギョク氏のパソコンから、動画共有サイト上でのクルド語動画の閲覧履歴が確認された。またハードディスク内の捜査ではカラカシュ弁護士とは疎遠になっている姉のハジェル・カラカシュさんがイベントの場で「あなたの自由は、私たちの自由」と書かれたプラカードを掲げて活動している写真も見つかっている。

警察は捜査の結果、レヴェント・カラカシュ弁護士が壁にかけていた父親ハサン・カラカシュさんの写真がオジャランの写真であると断定し、次のような報告書を作成した。

「事務所と呼ばれていた部屋の壁に推定寸法40cm×30㎝大のアタテュルクの肖像画がかけられ、さらに肖像画の隣には同寸大の違法組織PKKの独立分離主義者、クルド労働者党のリーダーであるアブドゥッラー・オジャランの写真がかけられていた。その写真はモノクロで被写体は笑顔、手を胸の前で揃えており、ワイシャツを着用し口ひげを生やしたものであったことを我々は確認した。」

パソコン内から発見された動画と写真を根拠にレヴェント・カラカシュ弁護士とその姉ハジェル・カラカシュさんに対し「テログループのプロバガンダ」を行なった罪で訴訟が起こされた。アンカラ第11重罪法廷で開かれた裁判ではクビライ・タシュタン検事がレヴァント・カラカシュ被告の無罪を請求する一方で、ハジェル・カラカシュ被告には有罪を請求。裁判所は休憩後に全会一致でレヴァント・カラカシュ被告に無罪の判決を下し、ハジェル・カラカシュさんについてはいかなる判決も下さず、審議を(レヴェント・カラカシュ被告分と)分けた。

ハジェル・カラカシュさんの弁護士も弁護中、写真の件はプロバガンダ罪にはあたらないと述べ、「依頼人は、一枚の写真だけのせいで、プロパガンダ罪に問われている。手元にあがっている事実だけではプロバガンダ罪には問えない。なぜなら、ある考えの宣伝をしようとしたのではないからだ。」と話した。    

またレヴァント・カラカシュ弁護士は無罪判決に喜んでいるとしつつも次のように話した。「この訴訟をきっかけにわたしの周囲でさまざまな批評が起きました。我々の職業にも影響しましたし、根拠のない噂や悪言にもあいました。責任者に対し賠償訴訟を起こす予定でいます。」

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:18472 )