パレスチナ首相、米国の仲介によるイスラエルとの間接交渉を支持
2010年01月31日付 al-Hayat 紙

■ ファイヤード首相、本紙に「間接交渉は2者交渉の礎石を築くために有益」

2010年01月31日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)

【ダボス:ラーギダ・ダルガーム(本紙)】

 パレスチナのサラーム・ファイヤード首相は本紙とのインタビューで、アメリカのジョージ・ミッチェル中東和平特使が提案した「間接交渉」を中心に言及し、「必要なのはイスラエルが違反行為に固執する姿勢こそが障害なのだと認めることである。交渉の場にパレスチナ側が不在であることをイスラエル側が利用するのに任せるのは、我々にとって有害だ」と述べ、「求められているのは、イスラエルに国際的に定められた事柄を順守させることに国際社会が失敗してきたことから正しい教訓を導き出すことである」と付け加え、つまり現状を自明の前提として受け入れることを拒否し、「屈服することなく現状を変えるために努力を続けること」が必要だと述べた。

 ファイヤード首相は、ゴールドストーン調査報告書[2008~2009年にかけてのイスラエル軍の対ガザ攻撃に関する国連の調査報告書]に関して国連の潘基文事務総長に宛てた書簡には、パレスチナ側が「戦争犯罪」やおそらく「人道に対する犯罪」を犯したとの嫌疑について調査を行う委員会を結成したことが述べられていると明らかにした。この委員会はメンバー5人で構成され、ゴールドストーン調査報告書に述べられたパレスチナ側の侵害行為について調査することがその任務である。

 インタビューの内容は以下の通りである。

本紙:アメリカのジョージ・ミッチェル特使が交渉再開の一手としてパレスチナとイスラエルの間の「代理交渉」(間接協議)について提案した内容を受け入れますか?これは良い提案なのでしょうか?

ファイヤード氏:国際社会が直接的に参加する交渉や米国を通じた交渉は、歴史的な経緯から採用されてきた路線よりもおそらく有効でしょう。つまり、重点的に交渉を行わざるを得ない諸問題があるのであり、交渉の政治的なプロセスを方向付けるための基礎について検討がなされているところです。イスラエルとの2者交渉がなされる場合には、適正な基礎に則って協議が行われ、占領の終結が実現されるために、中東和平カルテット[アメリカ、ロシア、EU、国連]を代表して米国が、少なくとも十分なかたちで当事者間の対話に直接的な役割を果たすことが望ましいと考えています。

(後略)

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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:18483 )