米中東特使がラーマッラー訪問、イスラエルとの「代理交渉」模索か
2010年01月21日付 al-Hayat 紙
■ ミッチェル米中東特使が明日(22日)イスラエルの後にラーマッラー訪問、アッバース大統領は「代理交渉」を要請へ
2010年01月21日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面
【ラーマッラー:ムハンマド・ユーニス、ナザレ:本紙】
ジョージ・ミッチェル米中東和平特使は明日(22日)、マフムード・アッバース大統領と会談するためラーマッラーに到着する。パレスチナ自治政府高官らは、「アッバース大統領は、交渉再開のためにミッチェル特使に対して2つの選択肢を提示する。1つ目は少なくとも交渉期間中は入植活動を停止することであり、2つ目は1967年6月4日の境界線に基づくパレスチナ独立国家を建設することと、入植地問題を解決するために3%の土地を交換することを前提として、アメリカが代理でイスラエルと交渉することである」と述べた。一方、イスラエルの『ハアレツ』紙は「ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、交渉再開を目的としてアッバース大統領が提案した、イスラエルが秘密裏に占領下エルサレムの入植地建設作業を6ヶ月間凍結することをうたった『中間的な解決案』を拒否した」と明らかにした。
パレスチナ自治政府高官は本紙に対し、「アッバース大統領は既に、自治政府の代理としてアメリカが交渉を行うという提案を、最近ワシントンを訪問しヒラリー・クリントン国務長官およびミッチェル上院議員と面会したエジプト特使らを通じてアメリカ側に伝えている」と述べ、「アッバース大統領は最近訪問した諸国の首脳に対して、イスラエルが入植活動を停止した場合には直ちに交渉を再開する用意があること、また6月4日の境界線に基づくパレスチナ国家の建設を前提とする解決策を受け入れる用意があること、さらに土地交換比率については、入植地問題に関するネタニヤフ首相の口実を無効化するため、エフード・オルメルト前首相との交渉時に提案した1.9%から3%に上げる用意があることを伝えた」と明らかにした。同高官は「ヨルダン川西岸地区の3%とは入植地の大半を含む面積にあたる。アッバース大統領は土地の質や面積が同等であることを条件に、同比率のグリーンライン内の土地を獲得するという案を受け入れる意向だ」と述べた。
また同高官によるとアッバース大統領はエジプト特使らに対して「アラブ連盟に対して緊急首脳会議の開催を要請し、イスラエルが合意した場合にはこの解決策を承認する用意がある」との意向を伝えたという。
(後略)
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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:18530 )