歌手のタルカンを含めたアート界、ビジネス界、雑誌出版界の著名人たちがイスタンブルにおいて実施された麻薬捜査によって逮捕された。タルカンは、友人たちへ麻薬を斡旋した罪に問われている。

麻薬捜査官による、アーティストのタルカン・テヴェトオールも含む10名の容疑者に対する捜査は継続されている。容疑者のうち、2名は俗に袋屋(torbacı)と呼ばれる麻薬販売者としての、他の8名は麻薬使用者としての容疑がかけられている。捜査において、コカイン使用の罪で捕まったタルカンの自宅からは12.5グラムの大麻が押収されたことが明らかとなった。
薬物犯罪対策担当局は、6ヶ月にわたる盗聴捜査の結果、昨夜(2月25日)、判明した住所へ向けて強制捜索を開始した。強制調査の結果、著名人を含む10人の容疑者が拘束された。警察に輸送されたタルカン・テヴェトオール、2名の雑誌記者、著名な実業家の子息であるタルク・Ｍとオメル・ファルク・Ｍ兄弟、実業家のギョカン・Y、某有名織物メーカーのオーナーであるムラト・Eとギュレル・Eが事情聴取を受けている。このほかにも、セルマン・ギュンゴル・Şとアブデュルメリク・Gが袋屋と呼ばれる、麻薬販売者であったことが明らかとなった。
この両者は、以前にも同じ罪で犯罪者リストに載っていること、コカインや大麻の売買に関わっていたことが判明した。実施された捜査によって、タルカン・テヴェトオールの自宅からは12.5グラムの麻薬が発見されている。

盗聴捜査を続ける中で、麻薬ディーラーのかけた電話で、タルカンの名前がはっきり登場していたことが分かった。タルカンも、この人物とコンタクトを取っており、コカインを使用している疑いが強まった。しかし、家宅捜索の結果、自宅からはコカインの代わりに大麻が出たことは驚きをもってもらえられた。タルカンとその他の容疑者は、事情聴取を終えた後、検察側の指示に従ってベシクタシュにあるイスタンブル重罪裁判所へ送検される。一方、著名な実業家F･Mの子息であるオメル・ファールク・Mは二ヶ月前にも300グラムの大麻所持で逮捕されている。

■チャプクン警察署長からの説明

イスタンブル警察署長のフセイン・チャプクンは、ミュージシャンのタルカン・テヴェトオールも含んだ特定の人物に向けての麻薬捜査が、警察の計画的な作戦であったことを言及し、「裁判所へ引き継がれる案件です」と述べた。

チャプクン署長 は、ファーティフ・モスクで行われた新聞記アフメト・ヴァルダルの葬式に参加した後、新聞記者たちからの質問を受けて、ミュージシャンのタルカンも逮捕の対象に含まれた今回の捜査が、薬物犯罪対策担当局によって行われた計画的な作戦であったことを明らかにした。この捜査を「警察が実施した作業のひとつ」と述べたチャプクン署長は、「今現在お話できるのはこれぐらいです。この件は今後裁判所へと引き継ぎます」と語った。

　ある新聞記者の「タルカンの名前はどうやって出てきたのですか？彼の名前が挙げられたリストなどが発見されたのでしょうか？」という問いに対してチャプクン署長は、「いいえ、くわしいことは申し上げられません。つまり、警察の計画的捜査です。」と答えた。チャプクン署長は、捜査がつづくのかどうか、との問いには、「いいいえ。必要になったら捜査します。」と答えた。

■ギュレル県知事：「捜査は進んでいる」

　歌手のタルカンがイスタンブル薬物犯罪対策担当局によって実施された捜査によって逮捕されたことに関連して、イスタンブル県知事のムアンメル・ギュレルは記者の質問に答えた。捜査に関わる情報を開示したギュレル県知事は、「麻薬取締局薬物犯罪対策担当局が捜査を行いました。計画的な捜査で、この捜査が実施される前には、盗聴と尾行捜査が行われました。これによって、ある特定の人物が、麻薬売買、もしくは麻薬使用に関わったこと、海外との繋がりを持っていることが明らかになりました。もちろん、ここでの人物が誰なのかをお伝えすることは出来ません。その人物たちが何を行ったのかは、今後の捜査の結果明らかになるでしょう」と述べた。タルカンの取り調べが続いていると述べたギュレル県知事は、「現在、検察の命令で(タルカンは)逮捕されています。調査が進み次第、法廷に出廷することになるでしょう。これは法的なプロセスです。これ以外にお話できることはありません。法的段階に進むうちに、当局は判断をするでしょう」と語った。

■兄、警察にて

タルカンの兄であるハーカン・テヴェトオールは情報を得るために警察を訪れた。ハーカン・テヴェトオールは報道陣の取材に対して「今事情聴取が行われています。この件に関しコメントは控えさせていただきます」と述べた

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（ 翻訳者:沓澤実紗子 ）
（ 記事ID:18560 )