モッタキー外相は「米英、ならびにアフガニスタンとパキスタン両国に駐留している彼らの部隊は、〔周辺〕地域でテロ行為を教唆している」と語った。
イラン国営通信の報道によると、マヌーチェフル・モッタキー外相は第17回「中央アジア・カフカス国際シンポジウム」の席上で、地域を脅かす様々な脅威について触れ、「われわれの〔周辺〕地域に存在する外国の基地は、地域諸国の安定と安全を図り、彼らと軍事協力を行うために〔アメリカによって〕設置されたものではなく、拡張主義的・干渉主義的目的を果たすためにあるものなのだ」と続けた。
同相は、地域諸国に対して警戒を呼びかけ、「地域において外国軍との間で結ばれている協定について、近隣諸国の安全を脅かすことのないよう、注意すべきだ」と語った。
モッタキー外相はさらに、「地域で燃えさかる危機の炎の只中にあって、どのようにしたら自らの安全を守ることができるのか、イラン・イスラーム共和国は〔身をもって〕示し、証明してきた」と明言した。
同相は、アメリカが400人以上の殺傷に関わったリーギーとの間で話し合いを予定していたことについて触れ、「もし〔アメリカの〕アフガニスタン駐留の目的がテロとの闘いであるというのであれば、テロリストの親玉がアフガニスタンの米軍基地にいたというのは、どういうことなのか。リーギーはそこで、何をしていたのか?」と問うた。
モッタキー外相は、「ヨーロッパで偽善者たち〔=MKO〕をテロ指定リストから外すことが決定した時に、テロリストの親玉アブドルマーレク・リーギーはNATOの事務局長とどんな話し合いを行っていたのだろうか?」と疑問を呈し、さらに「西洋列強はテロとの闘いをスローガンに掲げながら、その実、〔イラン周辺〕地域でテロリズムを育てているのだ」と強調した。
モッタキー外相はさらに、次のように続けた。「自分たちの家は安全に保ちながら、〔自らの抱える〕あらゆる懸念・危険については近所や他人に移してやろうなどと考えている輩が、世界の別の地域〔=欧米〕にはいるようだ」。
「自分たちの国の地下鉄や首都をテロや破壊活動から守ることを望むのであれば、他の国に対しても同じことを望むべきだ」。
モッタキー外相はこう述べ、さらに次のように強調した。「イランはしばらく前から、テロの危険性について警告してきた。英軍がイランをはじめとする地域諸国〔に〕テロや不安定要素を輸出すべく、イラク南部やバスラで一部テロ分子の訓練に励んでいたまさにその時、われわれは〔テロの危険性について〕警告を発していたのだ」。
モッタキー外相は、「それからしばらくすると、彼ら〔=イギリス〕もそこ〔=イラク南部〕に居続けることは不可能だということに気がつき、イラク南部からアフガニスタンのヘルマンドに部隊を移すと発表した」と指摘、さらに「ちょうどその頃、私は北欧諸国を訪問していた。そこで受けたインタビューで、私はイラク南部で犯した戦略的過ちをアフガニスタン南部で繰り返さぬよう、またテロ組織の連結役にならぬよう、イギリス部隊に対して注意を促していたのだ」と振り返った。
モッタキー外相はまた、イラン東部で活動していたテロリスト、アブドルマーレク・リーギーと米当局とのつながりについて再度触れ、次のように述べた。「アメリカはキルギスのマナスにある軍事基地で、このテロリストの親玉と何を話し合い、何を取り決めようとしていたのか?〔アメリカ当局とリーギーの話し合いの〕アジェンダは何だったのか?新たなテロ、新たな爆発、新たな殺戮だったのか?」。
同相はさらにアメリカ政府に向け、「あなた方はわれわれよりも前に、彼ら〔=リーギーたち〕のテロ行為の〔様子を写した〕ビデオをもっていた。地域の諸国民があなた方について、言っていることとやっていることの違う嘘つきだと考えたとしても、当然ではないか?あなた方の主張、あなた方のスローガンに対して、世界中が不信を抱くことを、あなた方は望んでいるわけではないだろう?400人以上の死傷者に対して、誰が説明責任を負うのか?」と問いかけた。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:18667 )