国民教育省の「内部監査報告書」、厳しい内部批判
2010年03月11日付 Milliyet 紙

国民教育省の一部局が、野党でさえ行えなかった批判を書き連ねた報告書を作成した。報告書には教育問題や官僚の失態などが一つ一つ挙げられている。

 国民教育省の一部局が、組織の活動を批判する報告書を提出した。国民教育省が公表していない数字や情報が掲載された「2009年度内部監査報告書」では、教師の欠員が133,317名に達し、26,415箇所の教育機関に事務員を配置せず、これらのそれぞれの機関へ対応を任せ切りであることが公表された。
報告書には、トルコ全土で必要に応じて教師が配属されていないことが強調され、非常勤教師も、方針がないまま雇用されている状態であることが明らかにされた。内部監査局のシェネル・ギョニュルアチャル局長の署名入りで出された本報告書は国民教育省のWebサイトで公開されている。
報告書の冒頭には、「報告書に記載されているデータの大半は、今までの監査においては市民に公表すべきではないとされていたものです」と記載されている。報告書に明示されている事柄は次のようなことである。

■ シュルナク郡には常勤の責任者がいない

 トルコには現在32,785箇所の教育機関が存在し、機能している。そのうち26,635箇所に責任者を置くことが定められているが、実際は13,708箇所にしか常勤の責任者がいない。およそ50%の教育機関で代理の者か行政官がその役目を任されている。シュルナク郡には約5%の教育機関にしか常勤の責任者がおらず、最も常勤の責任者が少ない。

 管理責任については、規則の改定がなされているが、それらは絶えず方針の変更が行われ、時には実施される前に取り消され、長い間干渉され続けている。各教育機関への管理責任者選定に関する改定がめちゃくちゃであるため、国民教育省は評判を落としている。

■ 父兄に絶えずお金を要求する

 学校の衛生維持管理に関する問題を解決するための改正が行われなかったため、管理責任者と父兄が対立する事態となった。管理運営のシステムが父兄に継続的にお金を要求する構造に変わってしまっている。

 国民教育省は2005年に3730件、2006年に5548件、2007年に3639件、2008年に4870件起訴された。裁判の大半は人事の任命や罷免に関するものであった。2009年3月現在で、任命や配置換え等に関して2006年から2008年の間に4256件の裁判が行われ、2646の判決が下された。出された判決のうち、1733件は棄却、913件は無効という形で終わった。

 授業プログラムや教科書の準備に関する問題は次のように記載された。「教育機関の教科書選定プロセスの透明性が十分ではなく、そのプロセスに時間がかかっているため、賄賂を始め、何らかの利益関係が作られているとされ、多くの人に嫌疑がかけられている。以前は授業プログラムや教科書執筆は知識もそれほどなく、専門分野での経験も豊富でない教師が査定局で担当していた」

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:18673 )