スウェーデンで「アルメニア」決議で投票を棄権したトルコ系国会議員の釈明
2010年03月12日付 Milliyet 紙
スウェーデン議会で議論され、一票差で可決されたアルメニア決議案に関する会合で、左翼陣営の環境党トルコ系議員、メフメト・カプランが今回の件について語った:「党の決定にさからって発言を行うことすら大きなリスクを帯びていました。しかし良心に従い、自身の責任を果たすために発言しました。」
議会の本会議で昨日(3月11日)の投票前、決議に反対を表明し、他の議員たちに提案に反対することを望んでいたカプラン議員は、アナトリア通信(AA)に行ったコメントで、なぜ投票に参加しなかったのかを説明した。
党内で成功を収め、将来のリーダーと目されるカプラン議員は、左翼陣営の中で合意がおこなわれ決議案に賛成票を投じることが決定されていたと語り、次のように続けた:
「陣営内で決定されたことに対して、個々の政党や議員はさからえないのです。3党の合意では、審議の際、議案に反対のコメントをすることですら認められません。私の反対表明も反対を受けました。しかし私は投票で自分の態度を表明したいと思いました。良心に従い、責任を果たすために発言を望んでいることを、党代表に伝えました。(発言による)リスクをわかった上で発言をしました。提携政党間の決定に背いて議案に反対する発言をすれば、党内の他の議員の間に不信感を生むと捉えられています。」
「党の共同代表は投票に参加せず」
カプラン議員、議案に反対票を投じることが不可能であったとし、次のように釈明した:「我々は、今回の議案は可決されないという確信を持っていました。私が党グループの合意を破るといえば、今後我々が望む仕事に悪影響を及ぼし、障害となります。私が本会議で発言を行うことすら、リスクが高かったのです。政党間の合意は守るしかないのです。」カプラン議員は自身の発言後、党の共同代表であるピーター・エリクソンとマリア・ヴェターランドが投票に参加しなかったと語った。
「投票結果をあらかじめ予測できていれば、我々の努力はまた違ったものになっていました。」カプラン議員は、スウェーデン外務省関係者と折衝を続けており、外務大臣カール・ビルドと政府が、投票結果に対して激しく遺憾の意を示したと述べた。
同議員は、「政府はこのような決定を出す事は望んでいませんでした。トルコにおける問題解決の動きに反対するグループに利することになったと受け止められています。今後、議会は今回の議決(の結果)を追求していくでしょう。政府は議決の実施を先延ばしにしようとしましょう」と述べた。議案に反対した政権与党も(信用を)低めたと語るカプラン議員は、「政権連立政党はこの議決が可決されないと確信していました。また、トルコ側との接触でこうした見解をトルコ関係者に伝えていたのを知っています」と語った。
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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:18680 )