「兵役金納制は、IMFからの援助のかわりになる」―金納希望者の皮算用
2010年03月13日付 Zaman 紙
兵役金納制を望む人々は、IMFとの交渉が中止になった今、兵役金納制による収入がIMFからの援助の代わりになると考えている。
政府がIMFとの交渉が決裂したと発表したことを受けて、兵役金納制法が施行されることを望む人々の期待はまた高まった。彼らは、自身で作成したインターネットサイトを介して世論を形成しようとしており、bedelliaskerim.comというサイトに以下の見解を発表した。
(トルコは)2008年末に始まり2009年に深刻な影響を見せた経済危機に揺さぶられ、この経済危機は今日14%という記録的な失業率を叩き出すこととなった。我々は、家庭の問題や経済的な問題により、兵役の開始を延期するはめになったが、この先我々の状況はもっと困難なものになる。我が国の多くの若者は、兵役を全うしてないことから、きちんとした仕事に就くことができず、どうしていいかわからない状態である。その一方で、何とかお金の工面をして起業し、家族を養っている多くの国民は、現行の法律で定められている期間(6ヶ月、12ヶ月、15ヶ月)兵役を行う場合、職場を閉めなければならなくなり、この職場が閉められることによりそこで働いていた人々が失業することになる。政府と国民が協力して問題を解決しようとし始めなければならない。我々が提案する解決策は以下のものである。
1)兵役金納制は最近では1999年に適用されたが、これを再度適用するべきであり、この適用によって得られる収入を、地震が起こる可能性が高い地域にある建物を強化すること、また建て直すことに費やすべきである。まず、国内から「日干し煉瓦作りの家」をなくすようにすべきである。事が起こる前に対策を講じることによって、専門家が予測しているような地震での死者を少なくし、その地震の後の財政負担を軽減することに役立つ。
2)ここ最近、地雷爆発による殉職者が出ていることは、非常に悲しい事態である。緊急に、地雷除去機材を購入しその機材を使える人材を育てる必要がある。この種の出来事は、「強い軍」という我々のイメージを傷つけ、トルコの軍人をこのような形で殉職させるべきではないと考えている。
3)ある程度年をとってもまだ兵役を実施できない人々の兵役の問題を解決することによって、国民の負荷も政府の負荷も軽くなるだろう。27歳以上で兵役を終えていない者がひとりもいないよう、便宜を図るべきであり(貸付利用等)、これにより、入隊を逃れている者や延期している人など100万人が、1、2ヶ月ほどの期間で基本的な軍事教育を受けられるようにするべきである。兵役に関する問題(期間が長いこと、一兵卒が効率的に用いられていないこと)は、政治信条や宗教の違いなどにもかかわらず、社会の全ての層の共通の問題である。この点において、社会のあらゆる層や市民団体の支持を期待している。
以上のような解決策が施行された場合、例えば建物が新築されることは、建築業界に活性化をもたらす。建築業界は、経済のエンジン部分である。建築業界において原材料調達関連の仕事で働く人々も考えると、この業界における活性化が他の分野にも反映されることは明らかである。
このように、経済危機をより容易く打破し、雇用を増加させることが可能となる。国民の問題を解決するということに、国民から支持を得たいのである。政府は、国民により安全な住居で平穏な暮らしをさせるべきであり、また、兵役は専門の者が行うようにするべきである。
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( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:18683 )