エルズィンジャン大学学長、首つり自殺
2010年03月18日付 Milliyet 紙

イルハン・ジハネル共和国検事長が監視下に置かれたニュースや司法の危機で話題に事欠かないエルズィンジャンから、今度は自殺のニュースが舞い込んできた。

エルズィンジャン大学のエルドアン・ビュユクカサップ学長が今日(3月18日)彼のオフィスで自殺した。48歳のビュユクカサップ教授は住んでいた教職員用の住宅で電線コードで首を吊っていた。

■ 妻と子どもに手紙を書き残した

エルズィンジャン大学の設立を手がけたエルドアン・ビュユクカサップ学長が朝自殺をしたこと、首吊り自殺の前に家族に宛てた手紙を残していたことが明らかになった。

エルズィンジャンのアブドゥルカーディル・デミル知事はスレイマン・オーウズ県警本部長とともに調査を行った後、自殺は朝の時間帯に起こった可能性が高いと発表した。デミル知事は、ビュユクカサップ教授が家族に宛てた手紙が残されていたこと、検死のためトラブゾンにあるアリ医学センターへ運ばれること、彼の妻と子どもと最後のお別れをした後、遺体はおそらく明日葬儀で埋葬されるものと話した。

デミル知事は、ビュユクカサップ大学長の自殺理由はまだ分かっていないと話し、さらに次のような発言をした。「エルズィンジャンにとってとても辛い日です。エルドアン大学長はお亡くなりになられました。彼はエルズィンジャン大学の創立者です。開校された日からずっとエルズィンジャン大学をとても厳しい条件下で重要なところまで引っ張ってきました。アナトリアの輝く星であるエルズィンジャン大学の学生数は1万人を超えています。エルズィンジャンの全ての郡で高校開校のため努力されてきました。知事やその他の組織と協調して働かれていました。私達にとってこれはとても辛いことです。先生がこのような形で自殺し、亡くなられたことは、エルズィンジャンを愛する人々の心を大きく傷つけました。ご冥福をお祈りいたします。彼の喪失はエルズィンジャンで今後感られましょう。お悔やみ申し上げます。」

■ 運転手は式典に学長を送る予定だった…

インターネット上の学長のサイトに入ると『エルズルムに着いた、もやのかかった山々。エルズルムに入った、なんて素敵な果樹園なんだ』という民謡からとった歌詞を載せたエルズィンジャン大学の、3年任期の創立学長であった48歳のエルドアン・ビュユクカサップ教授が、元教師の妻と子どもに残した手紙の中身は明らかにされなかった。

息子チャールさんはアンカラのガーズィ大学医学部で、高校3年生の娘ニサさんも元教師の母親ギュルテンさんとともにエルズルムで暮らしていた為に、一人で暮らしていたビュユクカサップ教授は、教育学部の中庭にある学長住居から初めて今日外に出てこなかった。予め家族に手紙を書き残していたビュユクカサップ教授は、朝9時頃に寝室のドアに電線コードをくくり首吊り自殺したと考えられている。

異変に最初運転手が気付いた。ビュユクカサップ学長の運転手ウール・パルトオールは、チャナッカレ戦没者追悼日の式典に参加すると話していた学長が部屋から出てくるのを暫く待っていた。しかし、いつも笑顔を浮かべ、朗らかなビュユクカサップ教授が一向に出て来ず、心配したパルトオール氏は秘書室に連絡した。秘書が電話しても返事がなかった事から、様子を見にいった管理者たちが部屋のドアを開け、中に入るとビュユクカサップ教授の遺体を発見した。

警察へすぐ通報した後、12時2分に、112番救急救命サービスに電話し、救急車を呼んだ。大きなショックをもたらした、原子分子物理学の教授であったビュユクカサップ大学長の自殺に関して、警察は調査、捜査を始めた。

■ 妻と子どもはショックを受けている

エルズィンジャン大学エルドアン・ビュユクカサップ大学長死去のニュースを聞き、倒れた妻ギュルテンさんと娘のニサさんは、エルズルムから06 AT 9008ナンバーの車で夕方4時にエルズィンジャンに到着した。キャンパス内の学長住居へ入ったギュルテンさんとニサさんに対し、エルズィンジャンのアブドゥルカーディル・デミル知事はご冥福をお祈りしますと伝え、二人を慰めた。

■ 談合捜査と自殺は関係ない

エルズィンジャン共和国検事長も会見を行い、ビュユクカサップ学長は、先週行われ、3人が逮捕された談合事件と何ら関係はなかったと伝えた。

談合事件と自殺事件のあいだに結びつきはないと伝えた検察の会見では、「大学での談合に関して進められている捜査はビュユクカサップ教授と関係はない。学長は容疑者あるいはいかなる捜査対象でもない。捜査の範囲は入札委員会のメンバーや入札者までである。学会関係者やエルズィンジャン市民のように、私達も学長の逝去に深い悲しみを感じている。ご家族、大学の同僚の方々、学界関係者に対し、お悔やみ申し上げます。」と話した。

また、エルズィンジャン大学での授業は2日間休止とされた。

■ エルドアン・ビュユクカサップ氏はどんな人なのか?

エルドアン・ビュユクカサップ教授は1962年にトスヤで生まれた。ビュユクカサップ教授は、アタテュルク大学K.カラベキル教育学部を1983年に卒業した。その後、同学部で1994年に准教授、1999年に教授職を得た。エルドアン・ビュユクカサップ教授は、2007年以降、エルズィンジャン大学大学長を務めていた。ビュユクカサップ教授の専門分野は原子分子物理学であった。

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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:18722 )