偽の卒業証書やパスポート・・・イスタンブルで詐欺の21人逮捕
2010年03月19日付 Zaman 紙

イスタンブルで行われた証明書偽造一斉摘発で逮捕された容疑者21人は、取調べの後、裁判所に送検された。容疑者らは500リラ(約29,219円)で偽造免許書やパスポートの製造を行っていたことが明らかになった。

財務犯罪対策部が行った一斉摘発でイスタンブルとアンカラで逮捕された容疑者は取調べのために警察本部に送られた。警察は事務所7ヶ所、家屋25ヶ所、別の偽造書類製造所4ヶ所で捜索を行い、多量の偽造書類や印、印刷機械を押収した。一斉摘発の一環として捜索が行われた場では、異なる組織に属する偽印94個やサイン50個、番号印字器15個、未記入の交通登記書類2451枚、調整済み15枚と印刷済み933枚の偽造身分証明書、印刷済みの弁護士身分書証明書240枚、未記入の高校の卒業書187枚、未記入の運輸省の資格書類95枚、偽造運転免許証60枚、パスポート6冊、ナンバープレートや書類の印刷機械が押収された。

警察の3ヶ月にわたった捜査で明らかになった組織は、イスタンブルの異なる地域で多くの事務所を賃貸借し、これらを印刷センターのようにして用いていたことが明らかにされた。賃貸借された事務所は明確な会社名がないまま操業され偽造書類を印刷するために使用されていたことが確定された。逮捕された容疑者らのうち多くは似たような罪状で多くの犯罪歴があり、特に Ö.Ş という容疑者は異なる罪状による47件の犯罪歴があるとされた。

警察は組織の手口を明らかにし、如何なる偽造活動を行っていたかを明らかにした。インターネット環境から官公庁に申請した市民の手続きに至るまで、数多くの偽造書類を手配したとされる容疑者らは、書類の代金として多額の金銭を受け取っていたことが明らかにされた。インターネット上に作ったサイトを仲介にして市民から車の販売広告を受けた容疑者らは、入手した車所有者の個人情報を用いて新しい偽造書類を作成していたともいわれている。

押収された書類の中で最も注意を引いたのはパスポートと学校の卒業証書であった。パスポートで最高1000リラ(約3万円)の報酬を得ていたことが分かった容疑者たちは、書類に印とサインを模造するためにシルクスクリーン印刷を用い、これにより印のコピーを作り出したことが明らかにされた。一斉摘発で最も注意を引いた内容の一つは偽卒業証書に適用された料金表だ。これによれば、卒業証書は専攻と学校によって分類され、依頼があった専攻と学校に従い製造された卒業証書には75リラ(約4,382円)から500リラ(約29,219円)の間の値がつけられていたことが明らかにされた。

さらに警察は、市場で盗難車として流通している車輌のための書類も製造されていた事を明らかにし、逮捕された容疑者の中にはこれら盗難車用の書類を製造していた者もいると述べた。財務犯罪対策部での取調べの後、容疑者らはバルクキョイ裁判所に送られた。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:18729 )