国民教育相のMHPヴラル副党首批判―靴磨き論争つづく
2010年03月27日付 Yeni Safak 紙
民族主義者行動党の副党首オクタイ・ヴラル氏が子どもに靴を磨かせている写真について、ヴラル副党首本人は「この写真を、すなわち子どもたちをこのような状況におとしめていることを恥ずべきなのは、まず国民教育相だということです」と語った。
ヴラル副党首は党が開催した「1000年来の関係、万歳、永遠なれ」と題されたミーティングに参加するためシャンルウルファを訪れていたが、宿泊したホテルで記者らの質問に答えた。
靴磨きの少年に靴を磨かせている写真に関し、ニメト・チュブクチュ国民教育相がコメントしたと記者の一人が問いかけると、「あの子達をあんな状況におとしめた人が恥じるべきです。国民教育省をはじめとして・・・。国民教育省を自動操縦で操縦する国民教育相は、勉強の機会に恵まれる子供は少ないということに気づくべきだ」と話した。
政府の経済政策を批判するヴラル副党首はまた次のように続けた。
「昨日もシャンルウルファの街を歩きましたが、市民は非常に貧しい状況にあります。トルコ経済が破綻していては家庭にもパンが行き届かない。ノートや本を買うために、子どもらは働いています。働かざるを得ないのです。ノートや本を買い、学費を支払うために保護者が学校の窓ガラスを磨くような状態にまで落ち込んでいるのです。この写真を、そして子どもらの惨憺たる姿を映し出しているこの写真を見て恥じるべきなのは、まず国民教育相である。ほらこのようにまず振り向いて見てもらいたいものだ。この地域に、そしてその住民に何をしたかを。百万世帯をなぜ無職のまま放っておくのか。われわれはこの情景を実際に目にしました。本当に恥じるべきなのは、児童をこんな状況にした経済政策を打ち出した人々です。シャンルウルファにやって来て、失業者の家庭を見てもらいたい、主婦が子どもを学校に行かせるために清掃の仕事を探している様子を。
この地域の住民はとてつもない代償を払っている。心から願うのはトルコの子らがみな学校で学べますようにということだ。国民教育省は全ての地域で聞き取りをやっているわけではない。あらゆる地域の我が国民のナショナルアイデンティティに誓おうとすることに、国民教育省は取り組んでいない。経済政策の歪みがこのような事態を作り出したのだ。どちらにしても、『あの少年をどうして私がああいった状況におとしめてしまったのだろうか』と反省すべき人々は、今回のことで勉強になったはずです」
■「シャンルウルファで、こうした光景を目にすべきである」
「恥ずかしげもなく、あからさまにこの問題を得意げに批判する人は、温室でぬくぬくと暮らしているのだ。温室でぬくぬくと暮らして、一方で国民教育省のすぐ隣のギュヴェン公園にいる、そうした子どもたちやその家族のことなど見向きもしないのである」と話すヴラル副党首は、実行に移された経済政策が家族をひどく圧迫し、家族も子どもたちも貧困の中にいるのだと続けた。
ヴラル副党首は「シャンルウルファで、こうした光景を目にすべきである。国民教育相殿にはできるものならやってもらいたいものだ。ここに来て、シャンルウルファのこうした子供たちの子どもたちの貧困さや悲しみを目の当たりにしてみればいいのです」と話した。
記者の一人が「また靴を磨いてもらいますか?」と質問したところ、ヴラル議員は「貧困の中にいる国民の、その貧しさを解決するため、いつでも我々は手を差し伸べようと思っています」と回答した。
ヴラル副党首はその後、宿泊先のホテルの向かいにあるハッラン大学医学部キャンパスで靴磨きをしていた15歳の少年と話しをした。
オルタイ・ヴラル副党首はその場で、「その子は高校一年生だというのに…、ああニメト・チュブクチュ国民教育相よ、この子は高校1年生で、彼の父親は生活のため荷運び人をしている。彼らをこんな目ににあわせている人々こそ恥じるべきだ。この国民に、これほどの貧困と困窮を強いる政策を(取っていることを)忘れて、自分の子供を船主にしているような人たちこそ恥じるべきだ(訳注:今年2月にヴラル副党首は、エルドアン首相の息子が船のオーナーになったことに関し、そのお金の出所を疑問視する発言をしていた。詳しくはラディカル紙2月15日号)。彼らこそ恥を知るべきだ」と話した。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:18782 )