ドイツ首相アンジェラ・メルケルは、トルコ訪問の二日目で最終日にあたる昨日、イスタンブルの文化と経済を中心にした日程をこなした。)
アンジェラ・メルケル首相は、イスタンブル市内を観光し、アヤソフィア博物館とスルタン・アフメト・モスク (ブルーモスク)に感嘆の意を示した。メルケル首相は、スルタン・アフメト・モスクの建築にとても関心を抱き、「平穏な雰囲気で包まれている空間。とてもすばらしい」とコメントした。 独首相は、アヤソフィア博物館については、「ヨーロッパが共有する、素晴らしい作品です。全ての文化を包含する建物です」との印象を述べた。約4年ぶりに実現したメルケル首相のトルコ訪問について、独メディアもくわしく報道した。独メディアは、メルケル首相とレジェプ・タイイプ・エルドアン土首相の間で、ドイツにおけるトルコ人学校設立が合意に至ったと、報道した。しかし、他の重要な問題については完全な合意には至らなかったと一致して伝えた。
メルケル独首相は、イスタンブルで厳重警備体制のもと、アヤソフィアを初めて訪れた。メルケル首相は、キリスト教とイスラム教の象徴的意味を持つ作品群を鑑賞した。アヤソフィアに感嘆した様子の独首相は、建物の壮麗さと特性に関する質問をした。ドームが創建以来のものなのかどうか、今日までどのようにして残ったのか、尋ねた。
ハールク・ドゥルスン・アヤソフィア博物館館長は、メルケル首相に博物館の歴史と特徴について説明し、メルケル首相について 「とても好奇心をお持ちで、よく質問をされる方ですね」と語った。メルケル首相は、博物館内の7.5メートルもあるカリグラフィーについて質問し、そのことについてドゥルスン館長は、「ここには、キリスト教の聖人たちと、預言者ムハンマドの同胞たちの名前が向き合っていまると説明しました。メルケル首相は、1つの教会が、同時にモスクとしてどう続いてきたのか尋ねられました。オスマン朝のスルタンたちのカリグラフィーにとても興味をお持ちでした」と述べた。
メルケル首相の「スルタンは宗教的なことに関しても指導者だったのですか?」という問いに対しては、スルタンは精神的な指導者でなく信徒を代表する指導者にすぎず、ファトワー(イスラム法学者による法的見解)を下す役職者が、宗教的なことでスルタンを導き、時折スルタに警告することもあった、と説明したという 。メルケル首相は、このことにとても関心を示し、「私は、スルタンが、(政治的リーダーであるだけでなく)宗教的にも影響力をもち、指導権をもっていると思っていました」と語ったという 。ドゥルスン館長は、独首相が多くのことを新たに学んだとおっしゃていたと述べ、「メルケル首相はトルコの文化がいかに豊かであるかを、改めて認識したと、言っていました。このことは、とても重要です」と続けた。
ドゥルスン館長は、彼にペンケースをプレゼントしてくれたメルケル首相に対し、アヤソフィアの歴史が分かる本をプレゼントしたと、述べた。アヤソフィアの出口で、メルケル首相は「ヨーロッパが共有する、素晴らしい作品です。全ての文化を包含する建物です」と語り、博物館の特別帳簿に記帳した。
メルケル首相は、アヤソフィアを訪れた後、歩いてスルタン・アフメト・モスクに向かった。メルケル首相は、靴を脱いで、しかし頭は覆わずにこのモスクの中に入り、イスタンブルのムフティー(宗務庁高官)であるムスタファ・チャルジュ氏と、(スルタン・アフメト・)モスクのイマームであるエムルッラー・ハティブオール氏が、彼女に説明をした。メルケル首相は、視察中モスクの収容規模や、イマームの職についている女性はいるのかと質問をした。また、イマームが礼拝を先導するミフラーブのところまで近づき、「ムスリムの皆さんは礼拝するとき、神の家に向かって礼拝するのですか?」と尋ねた。メルケル首相は、モスクの建築にとても関心を持ったと語り、モスクについて「平穏な雰囲気で満ちていました」とコメントした。今回のモスク訪問中、メルケル首相を案内したミュエッズィンのドゥルムシュ・アクブルト氏は、「メルケル首相は、モスクを念入りに見ておられました。とても興味をお持ちのようでした。また、メルケル首相はモスクを『すばらしい』と仰っていました」と語った。
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( 翻訳者:大久保はるか )
( 記事ID:18795 )