ソマリア沖で海賊に襲われたトルコ企業の貨物船と交信
2010年04月02日付 Yeni Safak 紙
ソマリアにおいて、海賊に拿捕されたマルタ船籍の「フリージア」という貨物船の運営元であるカルヤ海運会社に代わって交渉を行っているグループの一人であるアフメト・ベルケルは、船との交信に成功したこと、交渉の過程が海賊の要求に関しての協議にまでは至っていないことを明らかにした。
アナトリア通信の記者へ情報提供を行ったベルケルは、カルヤ海運会社内に設置された対策室において交渉を行っているチームが、ソマリアの海賊に拿捕された貨物船フリージアとの交信に成功したと語った。
まず初めに、海賊側から乗組員や船に関する連絡が来た後、「待機状態に入った」と述べたアフメト・ベルケルは、待機状態は昨日(4/1)終了し、現在は双方向の連絡のやり取りが始まっていることを明らかにした。
ベルケルは、情報を受信したチャンネルの発信元に海賊の存在があることを確認したと述べると、海賊側またはフリージアの乗組員との交渉の可能性を模索し、乗組員と船の状態についての情報を取得したと語った。
取得した情報は会社関係者や乗組員の家族にも伝えられたことを明らかにしたベルケルは、「海賊の要求についての交渉はまだ始まっておりません。この交渉は息の長いものであり、近く海賊は自分たちの要求をこちらに伝えてくるはずです。乗船しているスタッフが一刻も早く無事に解放されるために、鋭意努力いたします」と述べた。
ベルケルは、トルコ国内で行われている拿捕事件の報道を、海賊側も注視しているとした。
イスラエルからタイに向けて肥料を運搬していたマルタ船籍で最大積載量三万五千トンの貨物船フリージアは、国連が設置している安全海域を、軍艦を伴って通過した1,5日後の3月23日にインド洋沿岸で遭難信号を発信、それ以後の消息を絶った。
船の運営に関わるトルコ・カルヤ海運会社は、衛星による追跡で船がソマリアに向かって進んでいることを確認し、これにより船が海賊によって拿捕されたと判断したことを発表していた。
貨物船フリージアには19名のトルコ人と2名のウクライナ人が乗組員として乗船していることが判明している。
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( 翻訳者:沓澤実紗子 )
( 記事ID:18812 )