アンカラ政府とアルメニア政府の関係を正常化させる過程が行き詰まりの状況の中、アルメニアのセルジ・サルキシアン大統領は、トルコについて、アルメニアから妥協を求め、決定を先延ばしにしていると批判した。ドイツのデア・シュピーゲル誌に語ったサルキシアン大統領は、アンカラ政府が議定書の議会での承認のためにカラバフでの状況進展を条件とすることで、「トルコは、私達からたびたび妥協を求めている。これは不可能だ。最も重要な点は、カラバフの人々に、自分の運命を自分で決めさせる権利を与えることである」と述べて、次のように加えた。「残念ながら、アゼルバイジャンは、問題を軍事的な方向で解決することを望んでいるように見える。これも、アルメニア人がこの地域から追いやられる原因となるだろう。」
■ 歴史委員会の提案に一斉攻撃
サルキシアン大統領は、アゼルバイジャンが石油を所有することとトルコのようなNATOのメンバーによって守られることが、カラバフが他国のように平等な権利を持つことを妨げていると主張した、トルコとの国境の開放は、『ジェノサイド』の認定とは関係がなく、これが理由で国交正常化が成功しなければ、アルメニアの責任ではないと述べた。トルコ側による歴史委員会の提案になぜ反対したのかと問われると、サルキシアン大統領は、「トルコでジェノサイドという言葉を使う者たちが追尾される環境では、このような委員会は客観的に機能しない。委員会の創設自体が、真実に疑問を感じているということになる。委員会は、単に、トルコが過ちを認めれば十分である」と述べた。
「トルコが望んでいるのは、決定の先延ばし」と非難したサルキシアン大統領は、1915年の事件に関して、「アメリカとヨーロッパとドイツもである。トルコ-アルメニア間の接近に貢献している全ての国が態度を鮮明にせねばならない」と呼びかけた。アルメニア人は常にアール山に憧憬を抱いているが、しかし、一時としてアルメニア政府はトルコに土地の割譲を求めなかった」と加えた。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:18819 )