TRTのアラビア語放送、放送間近
2010年04月04日付 Zaman 紙

TRTエル・トルコはわれわれの心を一つにする。

トルコラジオ・テレビ協会(TRT)のクルド語、英語チャンネルに続いてアラビア語チャンネルも放送の準備が整った。24時間放送が行われるTRTエル・トルコの開局ゆえに、ドルマバフチェ宮殿内の首相府オフィスにて祝典が開かれた。祝典はレジェプ・タイイプ・エルドアン首相(のスピーチ)で始まった。

アラビア語とトルコ語の挨拶から始めたエルドアン首相は、(チャンネル開設に対し)熱いメッセージを送った。「TRTエル・トルコチャンネルはトルコのチャンネルであるほかに、あなたがたの、私たちの、そしてわれわれみんなの共通のチャンネルです」と述べ、さらに以下のように続けた。「TRTエル・トルコは、言語、スクリーン、そして感情を共有するために(開設へと)動き始めました。われわれの心と心を繋ぐ新しい局であり、心を一つにする新しいチャンネルです。」

(アラブ世界とトルコの)間における友愛意識を強調したエルドアン首相は、以下のように述べた。「トルコ人とアラブ人は指の肉と爪のようなものです。この地においてわれわれの過去は共通です。おわかりのことでしょうが、われわれの未来も一つなのです。」またアラビア語とトルコ語で「あなたがたがいなければこの世界は無意味です。ご存知のように、われわれの出自は互いに密接に関わり合っているのです」という詩を詠んだ。さらに以下のように述べた。

「過去に、われわれの間に境界線が引かれたかもしれない。間に地雷が敷き詰められたかもしれない。(しかし)われわれはこれらのすべてを乗り越える力と意志を持っているのです。仲間を互いに引き離したり、仲間の間に不和をもたらしたり、また悪い種を蒔いたりすることはいかなる者の力をもってしても不可能でありましたし、今後もそうでしょう。国としてトルコは、顔は西欧へ向けていたとしても、決して、そう決して中東へ背を向けてはいないのです。」

■ 罪の無い人々が殺されることに目を瞑ってはいけない

エルドアン首相はハイチやチリでの災害に加えパレスチナについても言及し、以下のように述べた。「ガザが炎に包まれているとき、文明の瞳であるエルサレムの上空が暗雲に覆われているとき、これらに無感情でいることはできません。これらを見ずにやり過ごすことはできません。何ら行動せずにいてはなりません。」(そして)異なる言語を話すことは関係を構築する障害ではないとし、アラビア語とトルコ語で「TRTエル・トルコに幸あれ」という言葉でスピーチを締め括った。

オープニングセレモニーには、ビュレント・アルンチ国務大臣兼副首相やエクメレッディン・イフサンオールイスラム会議機構事務総長、イブラヒム・シャーヒンTRT会長、そしてカタール皇太子のシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アル=サーニーも出席した。アラブ連盟事務総長のアムル・ムーサも、スクリーンの映像によって流されたメッセージの中で(中東)地域の和平や安定の重要性を強調し、このチャンネル(の動向)に関心を持ち続けると述べた。祝典ではトルコで暮らす 13歳のシリア出身であるシェイマ・マフムード・オスマンさんが、「トルコから愛を込めて」というアラビア語の詩を詠んだ。

エル・トルコ(チャンネル)は、TRT内の13番目のチャンネルとなった。3億5千万もの人口を抱えるアラブ世界に呼びかけることとなるこのチャンネルでは、経済や政治、スポーツ、国際政治といった多くの番組のほかに、映画や特にアラブ人たちが好むトルコのドラマも放映される。イスタンブルに放送本部がおかれることとなるこのチャンネルでは、カイロやベイルート、ダマスカスそしてアンカラからも生放送が行われる予定である。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:18821 )