3年前の学校遠足交通事故裁判結審、国民教育省と県が100万TL補償
2010年04月09日付 Radikal 紙


イズミル県コナック郡にあるザフェル小学校が3年前に行ったカッパドキア・ツアーの途中、アクサライでおきた交通事故で亡くなった小学生と保護者の近親者が国民教育省(MEB)とイズミル県を相手に起こした14の賠償訴訟が全て結審した。
3年前に発生したこの交通事故で、7名の小学生を含む33名 の命が失われた。

コナック郡にあるザフェル小学校が3年前に計画したカッパドキアツアーの道中、アクサライで交通事故がおこり、このバスに乗っていた児童とその保護者が亡くなった事件で、その近親者は、イズミル県を相手取り14の賠償訴訟をおこしていたが、それらが全て結審した。亡くなった人の遺族はこの訴訟で、法定利息も含め、合計100万リラの賠償金を受け取る権利を得た。

 2007年4月、ザフェル小学校の児童遠足で、送迎を行っていたジュムフール・チョラク(39歳)の運転するバスが、アクサライ県のエスキル郡ボズジャマフメト村付近でトラックと衝突し、児童含め33名が死亡した。遺族は、国民教育省(MEB)を相手取り、それぞれ別々に賠償請求裁判を行っていた。この事故で亡くなった児童である、ファトマ・チャルマンダさん、オヌル・チュクルジュバシュさん、イブラヒム・アラシュさん、ベレン・アチャンさん、ビュシュラ・ギュヴェンさん、ベギュム・ギュレルさんと、教師や保護者であるアズィゼ・セヴィンチさん、デニズ・エヴセンさん、ファトマ・チュクルジュバシュさん、ヌルハン・クルチオールさん、ベイハン・サルハンさん、イスメト・アラシュさん、ソンギュル・アチャンさん、イマーデッティン・アチャンさんの法的相続人である30名を代表して告訴を行ったハディ・ゲンチ弁護士は、学校経営者と国民教育省が業務上過失致死罪に当たるとしていた。

ゲンチ弁護士は、この観光バスの最大乗客数は46名と定められていたにも関わらず、64名がバスに乗り込むことを容認したことが、この過失に当たると語った。判評議会は、先に、これらの訴訟を犯意の観点からは否定。国民教育省にではなく、その代表であり、地方の最高行政組織であるイズミル県を対象に訴訟を起こすように指示した。裁判所のこの要請をうけ、改めて訴訟が起こされ、1年半で結審した。

 イズミル弁護士会所属のハディ・ゲンチ弁護士が交通事故で亡くなった14名のため、別々に賠償訴訟を行い、そのうちの4つの裁判が先月、イズミル第二地方行政裁判所で結審た。事故で亡くなった児童のうち、ブシュラ・ギュヴェンさんの遺族に対し5万リラ、保護者のヌルハン・クルチオールさんの遺族に6万、自らは負傷しながらも救出されたが、母であるアズィゼ・セヴィンチさんを亡くしたフルカン・セヴィンさんチとその家族に対し 8万、教師であるベイハン・サルハンの家族に7万リラの賠償金がそれぞれ支払われることが決定した。 この他、先月には、亡くなった10名の遺族が起こした賠償請求も終了している。このようにして14の賠償訴訟で、遺族に対する法定利子も含め合計100万リラに及ぶの賠償金支払いが裁判所によって決定された。

 ハディ・ゲンチ弁護士は、バス会社と小学校の校長に対しても犯罪としての訴訟を起こすため刑事告発を行う予定であること、加えて、(彼らに対しても)賠償を要求することを明らかにした。亡くなった19名の犠牲者に関しては、賠償訴訟はおこされなかった。

■事件概要

 イズミルからカッパドキアツアーに向かうため、とその保護者を乗せて送迎を行っていたアイリン・ツアー社のバスが、早朝アクサライのエスキル郡ボズジャマフムト村付近で、砂を搭載したトラックと衝突。国中が喪に服した、この殺人事件のような事故で、33名が死亡し、29名が負傷した。定員46名のバスには、事故当時3名の乗務員と64名の乗客がいた。

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( 翻訳者:沓澤実紗子 )
( 記事ID:18855 )