アルメニア、関係正常化議定書議会承認手続きを凍結?
2010年04月22日付 Hurriyet 紙
アルメニア政府は、1915年の事件が起こった4月24日の前日に、トルコ関係の正常化を見据えた議定書承認の手続きを一時停止した。その理由として、トルコが(ナゴルノ・)カラバフ問題を議定書承認の前提条件としていることが挙げられた。
アルメニア議会における連立与党3党が共同声明を発表し、セルジ・サルキシャン・アルメニア大統領に対してトルコとの間で調印された議定書を議会から取り下げるよう求めた。
共和主義党、法治党および繁栄アルメニア党は声明の中で、この決定はトルコの振る舞いが引き起こした結果だと主張した。声明は以下のとおり:
■エルドアン首相を非難
「アルメニアは2年間トルコと誠意をもって会談を重ね、2009年10月10日に国交正常化に関する議定書を締結した。しかし議定書締結の後、カラバフ問題のようにトルコに関係のない問題を、トルコ政府から前提条件として提示された。トルコは、カラバフ問題の解決の為にアルメニアからの一方的な歩み寄りを待っている。この歩み寄りなしに、正常化に関する議定書はトルコ議会を通過しないことを明示した。正常化への準備が整っていないトルコと、議定書の手続きを今の段階で進めていく意味はまったくない。連立を組む与党として大統領に呼びかけを行い、議定書が議会での審議から取り下げるよう求めている。
国会における政治家のほとんどは、カラバフ問題の解決をトルコが議定書を承認する条件としようとするエルドアン首相を始めとする、トルコ側の発言を受け入れることは出来ないとしている」
■サルキシャン大統領:正常化を放棄したわけではない
アルメニアのセルジ・サルキシャン大統領は、アルメニアがトルコと締結した正常化に関する議定書の承認は凍結したものの、正常化プロセス自体を放棄したわけではないと述べた。サルキシャン大統領は、国民への演説において、「トルコにおいて(正常化を議論するに)相応しい環境があり、トルコ政府に国交正常化プロセスを再開する用意が整った指導部がいると私達が納得したら、先へ進むことを考える」と述べた。
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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:18941 )