「その辺でとめて」は禁止に―イスタンブルのミニバス運行規則改定へ
2010年04月26日付 Zaman 紙

これまで路線上ならどこでも乗客を乗り降りさせていたミニバスだが、もはやイスタンブルの交通のさまたげにはならない。広域市の「ミニバス停留所」プロジェクトによって、市内を走るミニバスに利用者は定められた停留所からのみ乗降車しなければならなくなる。この停留所システムによって交通渋滞は緩和されるだろう。

ミニバスは市民が望みの場所で乗り降りできる交通機関である。この乗り物は多くの町で「ドルムシュ(満杯になった、という意味)」として知られており、車両を乗客で満杯にするために助手が雇われている。乗客は助手の「サルイェル‐アクサライ、あと一、二人!」という掛け声を聞くなり、ミニバスに乗り込み、すぐにミニバスは“満杯に”なる。降りたい人はというと、「その辺で降ろして」と言う。運転手は、混雑した喧噪のなかでこの声を聞き分けられたなら、すぐさま乗客を降ろす。しかしたいていの場合、聞き取るのが遅れ、乗客は道路の真ん中で降ろされることとなる。そんな中、1500万人が暮らすトルコ最大の都市であるイスタンブルでは、「その辺で降ろして」という文句が過去のものになりつつある。広域市総合交通事業局が施行する新しいシステムによって、街中で運行している6000台のミニバスはもはや好きな場所で停車できなくなる。利用者は利用するミニバスの路線上で、決められた停留所でのみ乗降車できる。停留所システムのおかげで交通渋滞が改善され、またミニバス業界にも新しいシステムが生まれるであろう。

イスタンブル・ミニバス組合のコライ・オズチュルク会長によると、停留所システムが実現すれば、イスタンブルで一日に100万人が利用している認可済みミニバス6247台は、きちんとしたシステムのもとで運行されることになると強調した。オズチュルク会長は次のようにも述べた。「このシステムが実現したら、ミニバスは道の真ん中で、乗客の望む場所で停車することはなくなるでしょう。全てのミニバスは、決められた路線で、決められた停留所に止まります。ミニバスは指定された停留所で乗客を集めるので、渋滞の原因になることはないでしょう」
オズチュルク会長はイスタンブルで運行している25のミニバス組合に路線図を配布したと話し、「全ての組合が停留所に関する検討をおこないます。検討して定めた停留所の配置は、地図にして市に提出する予定です。市はそれが実際の路線上で実現可能であるか検討し、停留所についての最終決断を行います」と述べた。

広域市総合交通事業局は、今年末までに完成予定のミニバス停留所プロジェクトによって、6247台のミニバスが利用者を好きな場所で乗降車させることを禁止する。このために重要な作業の一環として、25のミニバス組合の会長たちにそれぞれの運行ルート図が配られた。会長らは街中にある150の発着所のうち、市民の需要に基づいたふさわしい場所を停留所に定め、その地図に記入する。停留所を決める際には、利用者の多さ(最も利用される場所)が考慮される。停留所は街路を基準に書かれる(ユルドゥズタブヤ通りとセヴィンチ通りの交差点というように。)停留所の間隔は300メートル以上となる。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:18971 )