■ シリア、ブルガリアの5400万ドル帳消しで「対外債務を完済」
2010年04月26日付アル=ナハール紙(レバノン)HPアラブ・国際面
【AFP、ロイター、UPI】
シリアのバッシャール・アル=アサド大統領は昨日、ブルガリアに対し、欧州連合(EU)の加盟国として和平実現のために行われている努力に対する支援の取り組みを呼びかけた。シリア・アラブ通信(SANA)によると、アサド大統領はブルガリアのボイコ・ボリソフ首相と会談を行った際に「ブルガリアがEU加盟国として和平努力への支援に取り組むことの重要性」を強調した。また、会談では「国際社会の取り決めに基づく和平を実現するためさらなる努力を行うこと」が確認され、ボリソフ首相は「ブルガリアには中東地域における和平の実現のために可能な限りの全ての支援を行う用意がある」「ブルガリアはあらゆる分野においてシリアとの強固な連携を望んでいる」と述べた。
会談ではまた、「2国間関係とその発展の重要性やあらゆる分野、とりわけ何十年も前に遡る良好な両国関係の回復に寄与し、友人同士である両国民の利益を実現する政治・経済分野における相互協力の強化を目指すこと」なども話し合われた。
ボリソフ首相とシリアのナージー・アトリー首相は両国の実業家らの会合の際、シリア・ブルガリア実業会議を発足させることを発表した。
両国は財政、運輸、経済、スポーツの分野における4つの合意に署名した。それらのうち1つは、両国間の債権債務関係の解決に関するもので、シリアのムハンマド・アル=フサイン財政相は、「ブルガリアはシリアの債務5400万ドルの帳消しに合意した。両国は残額1700万ドルの返済方法を検討中である」と述べ、「この合意の締結により、シリアは対外債務の返済を最終的に完了することになる」と指摘した。
また、両国はヴァルナ・ラタキア間の海路の再開およびソフィア・ダマスカス間の航空便の再開で合意した。ボリソフ首相は「訪問での私の第一の目的はブルガリア企業にシリアでのビジネスの機会を開くことである」と述べ、「ダマスカスでの地下鉄建設や発電所建設のため、シリアはブルガリアの専門家や企業を必要とするかも知れない」と指摘した。
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( 翻訳者:平川大地 )
( 記事ID:18986 )