マーザンダラーンのトラ、故郷に帰る(2)
2010年04月28日付 Iran 紙

 マーザンダラーン・トラは、イラン暦1338年〔西暦1959年〕にゴレスターン州で確認されたのが最後だ。最後に確認されたマーザンダラーンのトラについては、狩猟の犠牲になったという痛ましい話として、二つの物語が伝えられている。

 一つは、キャラーレから10キロメートルの地点で、イラン暦1332年〔西暦1953年〕にプロの猟師によって狩猟の犠牲になったトラの話で、もう一つは、イラン暦1338年〔西暦1959年〕に黒色の太い線の入った、赤みがかったあずき色のトラが地域の猟師によって撃ち殺されたという話である。

 今回やってきた種類のトラの体重は約300キログラムで、一頭で一日に40キログラム以上の肉を消費する。イランにトラを移動させる際、トラの検疫や検査の全過程に、イランの熟練した獣医チームが関わったという。



2010年4月25日付イラン・デイリー紙6面によると、ロシアから連れてこられたトラはアムール・トラ(シベリア・トラ)で、このトラはかつてイランに生息していたマーザンダラーン・トラ(一般的にカスピ・トラと呼ばれる)と、ミトコンドリアDNAが極めて近いという。カスピ・トラは1970年代に絶滅したとされる。

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( 翻訳者:森田沙里 )
( 記事ID:18996 )