ギリシャ正教府主教15人へトルコ国籍―総主教座の悩み解消へ
2010年05月22日付 Radikal 紙
フェネル総主教座の長年にわたる重要な問題が解決されようとしている。ギリシャ国民が大半を占める15人の府主教が、トルコ共和国の国籍取得のため行っている申請の一環でイスタンブル県庁人口局に呼ばれた。
オーストリアのミハイル府主教は昨日(21日)人口局を訪れた最初のトルコ共和国国民候補となった。人口局の公務員たちは、アンカラの政府と電話会談を行った後ミハイル府主教にトルコ共和国国籍への移行に関する今後の手続きを誰かに委任するよう求めた。
トルコ共和国国籍を取得する府主教たちは総主教座の決定機関聖シノド会議(教会会議)に出席することができると同時に、将来総主教にもなりうる。
フェネル総主教座は、外国籍聖職者へのトルコ国籍付与をヘイベリアダ神学校の再開よりも重要だと考えている。トルコ国籍取得のため約30人の府主教が申請を行った。まず15人が人口局に呼ばれた。
オーストリアのミハイル府主教は(トルコ国籍付与の)適用を次のように評価した。「歴史的な一歩である。かつて、トルコに住む聖職者たちはトルコ国籍を与えられていなかった。トルコ・ギリシャ間で重要な一歩が踏み出された。歴史的な総主教座の将来が保証される。」
居住国の国籍を保持しつつ同時にトルコ国籍も取得するため面接を受ける府主教たちは、総主教座の管区内の教会から来ている。トルコ国民候補の府主教たちはクレタ、カルパトス(ケルペ)、シミ(ソムベキ)などの島々とイタリア、オーストリア、アルゼンチン、ニュージーランドの出身である。15人の候補のうち11人はギリシャ人、2人はアメリカ人、1人はオーストラリア人、1人はオーストリア人である。
イスタンブルのギリシャ人人口減少の結果総主教座は長年聖職者不足の問題に直面してきた。外国籍の府主教へのトルコ国籍付与の可能性は2008年にタイイプ・エルドアン首相が当時のコスタス・カラマンリス・ギリシャ前首相とアンカラで行った会談で検討された。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:19194 )