投機によるタバコの値上げが愛煙家の懐を焦がす
2010年05月21日付 Al-Ahram 紙

■ タバコ危機…愛煙家の懐を焦がす

2010年05月21日付『アル=アハラーム』(エジプト)HP1面

【カイロ:ハリーファ・アドハム】

 タバコが近々値上げされるとの話が出るたびに、巷では二つの当事者間で人為的な危機が煽られる。第一の当事者は卸商だ。彼らは市場に飢餓感を与えるために、自らの在庫を隠し、手っ取り早い利益を得ようとする。

 卸商が在庫を小出しにするためにたばこの値段が上がり、懐を焦がす[=痛める]のが、もう一方の当事者たる愛煙家だ。彼らは実際に必要な量の倍も購入しておこうとするのである。

国の担当機関はこうした状況を見過ごしているわけではない。この事態を受けてイースタン・タバコ・カンパニーは、先日人民議会で承認された増税を反映した新価格が適用され始めるまでの間、国内でライセンス生産している外国タバコの生産規模を当面、一日あたり6000万本から8000万本へと増やすことにした。

 ナビール・アブドゥルアズィーズ社長は、現在の外国タバコ不足の原因を卸商の投機のせいであるとみなし、生産・流通ともに会社の全面的な監督下に置かれている国産タバコの投機を阻止すべく、厳しい措置が講じられたと説明した。

 社長は「国産タバコへの投機が判明した場合、ただちに投機に関与した卸売商たちから販売権を取り上げ、会社が国民への流通と販売を直接担うことになる」と語った。

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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:19200 )