NPT再検討会議に対するイラン側の評価:国際社会はシオニスト体制にNPT加盟を要求
2010年05月30日付 Jam-e Jam 紙

オルディーベヘシュト月13日〔西暦5月3日〕にニューヨークで始まった核拡散防止条約(NPT)再検討会議は、最終文書を採択して閉幕した。

 イラン国営通信(IRNA)によると、同会議の最終文書は「核兵器」、「核の不拡散」、及び「原子力エネルギーの平和利用」の3部門で構成されている。

 この文書には、〔核保有国の〕核軍縮義務の追求と履行に関する勧告が言及されている。この勧告は核兵器非保有国の期待に完全に応えるものではないものの、軍縮会議での10年間にわたる行き詰まりの末にこうした勧告が採択されたことは、核兵器非保有国にとって相対的に満足のいくことであった。

 この会議の過程で、非同盟諸国運動を基本としたイラン・イスラーム共和国代表団の努力によって、同運動は「核廃絶」、ならびに「原子力の平和的技術の開発・利用へ向けた非同盟諸国の権利の擁護」、の二点に関して堅固な立場を採択した。

 例えば、過去15年間で初めて、核兵器の完全廃絶へ向けた期限の明確化が非同盟諸国118カ国の要求の一つとなった。これにより、核保有国を防戦一方の状態に追い込むような潮流が会議のなかに生まれたのである。

 国際原子力機関のイラン大使は、ニューヨークで開かれたNPT再検討会議の最終文書は、核兵器なき世界の建設へ向けた一歩であるとの見方を示している。

 アリー・アスガル・ソルターニーイェ大使は最終文書について、「むろん、我々は核廃絶へ向けた期限の明確化を求めたが、核保有国はそれを阻む動きに出た」と述べ、さらに「我々は2025年をこの核廃絶〔の期限〕として提案した。NPT会議の終わりで読み上げられたこの提案は、非同盟諸国118カ国の声明でも明確に言及されている」と付け加えた。

 同大使は更に、「アメリカの試みにもかかわらず、この文書にイランの名前はどこにも言及されていない。その一方で、シオニスト体制に関しては、同体制に対して〔NPT〕条約に加わるよう明確に求める文言が盛り込まれた」とも述べた。

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( 翻訳者:今屋麻依子 )
( 記事ID:19340 )