ダヴトオール外相、、「イラン制裁発効後も、核燃料交換に関するテヘラン合意は有効」
2010年06月09日付 Zaman 紙
アフメト・ダヴトオール外務大臣は、国連安全保障理事会がイランの核開発に対し今日採択した決議について、トルコとして周辺地域の核兵器に反対するという一貫した態度で対応しながらも、平和的目的のための核エネルギー所有には誰しも権利があると主張した。
ダヴトオール外相はカナル24テレビの番組に出演し、今回の件に関するインタビューに応じた。
ダヴトオール外相は、今回の国連安保理の決議に賛成した国を含む多くの国が、トルコがブラジルと共に実現したテヘラン合意を高く評価していると言い、今回の決議もこの合意を参考にしたものだと話した。
ウィーングループが今日イランの核開発計画に関して送った手紙についても触れ、この手紙の中にもテヘラン合意に起因するものがあることや、合意が非常に建設的であるという多くの国際世論があることを説明した。
「国連決議のあともテヘラン合意の効力は残るのか」という問いに対しては、「効力は残る。今日我々が投じた票によりテヘラン合意が効力を持ち続けることは確実になった」と答えた。
また、合意が終結したというイランからの発表がこれまでにないことに注目し、「もしイランがここで完全に孤立化されていたら、そして我々がテヘラン合意を進めていくと明言していなかったら、イランとの議論の土台はまったく残っていなかっただろう」と話した。
今回の決議がテヘラン合意を反故にすることになるのではないか、という問いでは下記のように述べた。
「全くの逆である。我々は、我々が決議内容を受け入れなかった為に、ウィーングループが調整目的で今回手紙を送ったということを是認しなかった。調整を行うことも、決議の内容も正しいとは思えない。非公式ではあるが回答はした。明日にでも正式な回答をする予定だが、今日このような手紙が出されることがそもそもあるメッセージを発している。すなわち「決議は行うが、ウィーングループとしてはイランがこれらの問いかけに回答するのであれば、イランとのテヘラン合意を実施する準備はある」というメッセージだ。これは意識的に踏み出された一歩であり、肯定的な見方をすればテヘラン合意の有効性をウィーングループは立証したことになる」
「この手紙を10日前に受け取ることができれば良かったのだが」と話すダヴトオール外相は、この手紙が前もって出されていれば、決議が妨害されることはなく、しかし国際状況はより異なったものとなるだろうと述べた。
またダヴトオール外相は、トルコの決定がアメリカとの関係において今後問題を生むのではないかという問いに対し、テヘラン合意のあとこの件に関する様々な活動が「結晶化した」と表し、トルコが行ってきた取り組みのいずれもアメリカのバラク・オバマ大統領の政治方針の道を開くものだったと話した。
トルコの活動は常にアメリカ政府に伝えられ、隠れた行動は一切ないと述べ、「全ての努力の結果、18時間もかかった議論の結果、もはや誰もテヘランでの合意が反故になることを望めなくなる」と話した。
明日の朝からこの件に関する外交努力を強化していくというダヴトオール外相は、今後二つの道があるという。「政治リーダーたちが、決議の結果に基づく外交方針を乗り越えて、テヘラン合意の適用のためにイランとの話し合いの席につくことを考え、イランは、テヘラン合意でつながる2カ国の支援を受けながら話し合いに参加する、という可能性がある」
この二つの流れがまとまって実行された結果、決議が失効することを期待するダヴトオール外相は、この件でアメリカとも会談したことを明らかにした。「5月17日にテヘランで行われた調印は歴史に残り、忘れられないものとなるが、今回の決議は過去に取り残すことが可能である」と表した。
レバノンの消極的な態度については、レバノン政府の維持のために重要であるとし、トルコの取り組みによって築かれたレバノンの平和が壊れないよう、そのような決断をとる必要があったと述べた。
この全ての努力を無視して、イラク、アフガニスタン、および中東和平のプロセスが実行されることは不可能だと強調し、「全ての状況を理解せずに計画を立てるのは不可能だ。今日の決議もこの地域全体に与える影響を考慮せずに決定された、間違ったものだ」と主張した。
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:19370 )