イタリア外相「トルコをヨーロッパに引き留めるには・・・」
2010年06月10日付 Milliyet 紙


フラッティーニ伊外相は、ドイツの「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」新聞のインタビューで、「ヨーロッパは、自分たちがトルコに対してどのような過ちを犯したか、一刻も早く考えなければならない。イタリアはおそらく、トルコのEU加盟を支持する最も重要な国のひとつであろう。我々ヨーロッパ人は、トルコを自分たちに近づける代わりに、東方に押しやりすぎてしまった。もし、ヨーロッパがトルコを中に取り込む意向がないという印象を与えると、彼らも、イラン、コーカサス、シリアのような地域へ向き、違った見通しをたてる。これは、ヨーロッパの利益にはならない。」と述べた。

ギド・ヴェスターヴェレ・ドイツ外相とともに、月曜日にルクセンブルグでトルコの加盟問題を議題にするよう求めると話すフラッティーニ外相は、数週間で、トルコとの加盟交渉において新たな一節が始まる前に、EU議長国の任期が終わってしまうことに注意を促した。

フラッティーニ外相は、「あるEU加盟国の阻害により、食料安全保障のような基本的な課題についても話すことができなかった。この結果に全員で耐えるしかない。」と話した。

トルコの反イスラエル的態度やイランとの接近は、ヨーロッパのこうした態度に起因しているのかとの質問に対しフラッティーニ外相は、「ええ、内政の動きもあるが、ヨーロッパがトルコをより積極的に自分たちの側に引き込もうとしていれば、このような流れを止めることに貢献できたはずだ。」と述べた。

まだ少し時間は残っているが、トルコのEU加盟交渉を加速させなければいけないと話すフラッティーニ外相は、「エルドアン(首相)と彼のAKP(公正発展党)は、早急なEU加盟を望んでいるのか」との質問に対し、「ええ、欧州人民党(EVP:原文ママ)の会合にAKPもオブザーバーとして招待している。EVPがAKPのようなムスリムの政党を招待するのは矛盾があるように見えるが、これは正しくない。」と応じた。

イスラエルがガザへ援助物資を運んでいた船を襲撃したことは妥当であると考えるかとの質問に対しフラッティーニ外相は、「わからないが、ガザ地域での経済封鎖により、苦労している人々の映像は、イスラエルを困らせている。これは、ヨーロッパで最もイスラエルに近い友好国の外相として申し上げている」と話した。

EUの軍隊がガザ地域の海岸線を検査してはどうかとの提案に対しては、月曜日にルクセンブルグで話し合うと述べたフラッティーニ外相は、「しかし、イスラエルが民主的で主権国家であることを忘れてはならない。イスラエルの海域を許可なく検査することはできない。一方で、ハマスがイスラエルと合意できるとは到底思えない。」と述べた。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:19380 )