「自由船団」虐殺事件の国際的な調査
2010年06月07日付 Al-Ahram 紙

■「自由船団」虐殺事件の国際的な調査

2010年06月07日『アル=アハラーム』紙(エジプト)HP1面

【各国首都:本紙・通信各社】
 イスラエルに対する国際的な圧力が強まる中、同国の置かれている立場に変化が生じていることを受けて、ベンヤミン・ネタニヤフ政権は、ガザ地区の住民に支援物資を運んでいた「自由船団」攻撃事件に関する国際調査委員会の設置を受け入れる用意があると表明した。また、事前の合意を得た上で、先にイスラエルのアシュドッド港で積荷の検査を受けてハマース向けの武器を運搬していないと確認されたのであれば、支援物資を運ぶ船に対してガザへの入航を許可することで、同地区に対する封鎖を緩和する用意があるとも明らかにした。

 イスラエル政界筋がイスラエル・ラジオに対し語ったところによれば、ネタニヤフ首相は昨日行われた縮小閣議において、「自由船団」虐殺事件の状況を巡る事実関係の調査を行う委員会を設置する可能性について協議した。また、同政権はイスラエルの参加を条件に、アメリカの協力の下で国連が調査委員会を立ち上げるという案を受入れる用意があるという。

 潘基文国連事務総長は、ネタニヤフ首相とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相の双方と電話会談を行い、「自由船団」襲撃に関する調査委員会の設置について話し合った。

 またレバノン司法筋によれば、「自由船団」に乗船していた連帯支援者の出身国である40カ国の市民団体とイギリスとの間で、今回の攻撃への関与が疑われるイスラエルの責任者を裁判にかけるため、国内や国際的な裁判所に起訴することに向けてやりとりが行われているという。

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( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:19400 )