外務省報道官「アメリカとサウジによる政治的誘拐事件を徹底的に調査する」
2010年06月09日付 Jam-e Jam 紙
外務省報道官は、先日〔イラン国営放送で〕放映された、誘拐されたイラン人のシャフラーム・アミーリー氏の動画に関して、「このイラン国籍の人物は、アメリカとサウジアラビアの諜報機関の協力によって誘拐された。イラン・イスラーム共和国はこの誘拐事件について、法的・政治的観点から追跡調査を行う」と述べた。
ラーミーン・メフマーンパラスト外務報道官は国内外のマスコミ関係者との記者会見のなかで、「アメリカは自己の欲望を満たすためならば、証拠をでっち上げるなど、どんなことでも厭わない」と指摘した上で、今回の行為〔=イラン人の誘拐〕は非人道的であり国際的な規約にも反しているとの見方を示し、「こうした行為に対して、われわれは法的・政治的見地から、徹底した調査を必ず行う」と述べた。
同報道官はさらに、「われわれは、イラン国民がこのような目にあうことを許さない。さまざまな法的手段でもって、この問題を法的に追及するつもりである」と明言した。
同報道官はまた、イランの核活動に関する国際原子力機関事務局長の最新報告についても、「この報告は、私たちにとって支持することのできるものではない。天野への批判として最も重要なのは、前述の報告のなかでテヘラン宣言への言及が全くなされていないことである」と述べた。
同報道官は加えて、「ブラジルとトルコは、ウラン燃料の交換問題を支配する〔国際社会の〕雰囲気がより一層の協力的方向に向かうよう、多くの努力を重ねてきた。しかし、安全保障理事会のイラン問題へのアプローチは建設的でなく、同理事会はアメリカの意向に沿って、問題をさらに複雑なものにするような方向に進んでいる。われわれは、アメリカによる一方的政策の継続は、なんの成果ももたらさないと考えている」と述べた。
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( 翻訳者:吉田みずき )
( 記事ID:19410 )