キャフリーザク拘置所事件の2容疑者にキサース刑の判決:他9名にも有罪判決
2010年07月01日付 Jam-e Jam 紙
軍司法庁は、キャフリーザク拘置所事件の容疑者、及び大学寮事件をめぐる最新の調査結果について声明を発表し、そのなかでキャフリーザク拘置所で殺人の罪を犯した者に対して、キサース刑〔同害報復刑。ここでは死刑〕の判決が下されたことを明らかにした。
メフル通信の報道によると、軍司法庁は声明の中で、キャフリーザク拘置所の被告12人の容疑について審理するために、複数回にわたって裁判が行われたことを指摘し、次のように述べている。
裁判所による審理終了後、これまで行われてきた調査や法医学の見解、その他の本件にかかわる証拠などにもとづき、〔12名の被告のうち〕2名の被告に対し、故アミール・ジャヴァーディーファル、故モフセン・ルーホルアミーニー、故モハンマド・カームラーニーの3名を殴打し、故意に負傷させ、死に至らしめた容疑で、禁固刑、職務の一時停止、罰金、タァズィール〔懲罰〕としての鞭打ち、ディーヤ〔賠償金〕の支払いに加えて、キサース刑が言い渡された〔‥‥〕。
〔※訳註:キャフリーザク事件で殺害された3名のうち、モフセン・ルーホルアミーニーは、革命防衛隊元総司令官で2009年大統領選挙の候補者であった保守派の大物モフセン・レザーイーの顧問を務めるアブドルホセイン・ルーホルアミーニーの息子であるとされる〕
この声明ではまた、昨年ホルダード月〔西暦2009年6月〕に起きた大学寮事件、及び「ソブハーン・コンプレックス」で起きた破壊事件についても、次のように述べられている。「計60人以上が司法による訴追を受け、最終的に現存するさまざまな資料や証拠、証言に基づき、テヘラン軍事検察庁は33人の被告に対して有罪認定を行い、彼らに関する立件書類を裁判所に送付した〔‥‥〕」。
〔‥‥〕
昨年の選挙後の混乱で、ホルダード月25日からティール月3日〔西暦2009年6月15日から24日まで〕にかけて、〔選挙後の暴動に参加して逮捕された〕容疑者23人が司法当局の命令でキャフリーザク拘置所に移送され、さらにティール月19日〔西暦7月10日〕にも、別の145人の容疑者の身柄が同拘置所に送られた。
キャフリーザク拘置所で市民の権利を侵害する事件が発生し、その結果、同拘置所に拘置されていた容疑者のうち3人が死亡した。これを受けて、〔ハーメネイー〕革命最高指導者はキャフリーザク拘置所の閉鎖と、市民の権利を侵害した犯人たちへの正確かつ法的な対応を命じた。
この事件について行われた捜査の結果、キャフリーザク拘置所が〔被拘束者の〕生活環境の面でも、衛生の面でも、また食事の面でも、不適切な状況にあったことが判明した。また被拘束者らは、医療の面でも必要な診断を受けることができず、前科もちのヤクザ者たちとともに収監されていた。そして〔拘置所の〕職員たちの規範を逸した対応や体罰によって、キャフリーザク拘置所の状態はさらに悪化していたことも明らかにされた。
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( 翻訳者:三浦由佳理 )
( 記事ID:19645 )