トルコ人と離婚の日本人女性、ようやく子供と対面
2010年08月02日付 Zaman 紙

日本人45歳のミチコ・ニシズカさん(原文は、ニズヒズカ)は、ガジアンテプ出身32歳のフェヴズィ・デニズさんと結婚して生まれた5歳になる娘のカデルちゃんを引き取るための裁判で敗訴していたが、その数ヵ月後に娘と会い、抱きしめて、これまでの寂しさを埋め合わせた。

土木作業員のフェヴズィ・デニズさんは6年前観光ビザで行った東京でミチコ・ニシズカさんと出会って結婚し、東京に落ち着いた。2人は結婚した最初の年に誕生した娘に「カデル」と名付けた。都内にある工場で作業員として共働きをしていた2人は、彼らの娘と一緒に2008年11月に家族旅行でガジアンテプへ行った。フェヴズィ・デニズさんはトルコの伝統にのっとって娘を育てることを望み、娘を実家に残すことを決めた。母親はこの決定に反対し、彼らの間で不和が生まれた。滞在期間が終わると、デニズさんは日本人の妻を東京へ戻し、彼自身は娘とあとでいっしょにいくと知らせたが、娘を残して1人で日本に戻った。2人の間は不和となり、離婚することに決めた。娘の親権を得るためガズィアンテプへきて提訴した日本人のニシズカさんは敗訴し、ガジアンテプ家族裁判所は6月29日の提訴で2人が離婚する際、娘カデルの親権を父親に与えた。

ミチコ・ニシズカさんは娘に会うため弁護士とともにガジアンテプを訪れた。滞在したアナトリアンホテルで元夫のフェヴディ・デニズが弁護士とともに連れてきた娘を抱きしめ、娘と部屋にこもった。数ヵ月ぶりに娘に会って心を動かされたニシズカさんは、記者会見はしなかった。

ニシズカさんは娘とともにガジアンテプで一週間過ごし、そのあと(カデルちゃんを)父親に引きわたし、帰国するという。デニズさんの弁護士メティン・クナジュラル氏は、裁判所の決定によれば、母親と娘の面会は10日後ということになっていたが、母親が遠くからやってきているので、面会の許可を与えたことを明らかにした。そして、「母親に、娘を誘拐するというような意思がないことを確認しました。それで、普通の期間より10日早く面会する許可を出しました。ミチコ・ニシズカさんはガジアンテプで一週間娘とともに時間を過ごして、そのあと帰国します」と述べた。

■上告へ

ミチコ・ニシズカさんの弁護士セルメット・アタイ氏は裁判所の下した判決を不服として上告したとのべ、娘の親権が母親に与えられるように判決に異議を申し立てると説明した。アタイ弁護士は次の様に述べた。

「なぜなら、カデルは日本でより適切で幸せな生活をおくることができ、将来もその方が確実になると我々は考えています。日本人の私の依頼人は、六回目の訪土をしました。彼女は、1人の母親として娘の将来と教育のため母親のそばで暮すことが必要であると考えています。このため法的闘争を続けます。現在、この案件は、アンカラの最高裁に送られました。最高裁の下す決定により、カデルさんがその将来のために母親へ引き渡され、人生を日本で送らせることができるようになることを我々は望んでいます。父親も、私の依頼人がトルコにきたのと同様、望んだとき日本に行って娘に会えるのです」と話した。

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( 翻訳者:山本涼子 )
( 記事ID:19841 )