イラン、日量で1500万リットルのガソリン緊急生産へ向けて準備中
2010年07月29日付 Jam-e Jam 紙

石油相は、石油化学施設で日量1500万リットルのガソリンが生産できるよう、国が緊急態勢を取っていることを明らかにし、「この方法を使えば、国内のガソリン需要は十分まかなえる」と明言した。

 複数の通信社が報じたところによると、セイエド・マスウード・ミールカーゼミー石油相の発言には、イランへのガソリン販売の制限を含む、〔アメリカによる〕新たな対イラン制裁への〔イラン側の〕応答としての意味合いがある。国の高官らもこれまで幾度となく、これらの制裁には効果はないと強調してきたし、さまざまな方法を使えば、国内のガソリン需要を国内の石油精製所や石油化学コンビナートからまかなうことは十分可能だと明言してきた。

 石油相は昨日、アサルーイェ地区での二つの巨大石油化学プロジェクトの開始記念式典のなかで、国内緊急ガソリン生産プロジェクトについて詳細を述べながら、次のように語った。「昨年、一日に1500万リットルのガソリンを生産する計画を、1週間だけ実験的に石油化学コンビナートで実施し、こうして生産されたガソリンについては、そのほとんどをアサルーイェ地区内で利用した。このように、〔我が国の〕石油化学コンビナートには、特別緊急事態において〔十分な量の〕ガソリンを生産するだけの準備態勢が整っており、このことは、実践的な見地からもすでに証明済みである」。

 同相はさらに、「このことからも分かるように、国内のガソリン需要をまかなうためのさまざまな手段を、われわれは有しており、この点で制裁が加えられても影響を受けることはないのである」と述べ、さらに「今や、ガソリンや国内で需要のあるそのほかの製品の生産において、自給自足体制を敷くことで、われわれは外国の手から圧力という手段を奪い取ることに成功したと指摘することができるだろう。われわれはもはや、燃料需要をまかなうのに問題を抱えていないばかりか、石油化学コンビナートの拡張や石油・ガス精製所の建設、そして油田開発においても、目を見張るほどの能力を確保しているのである」と語った。

 石油相は、現在国内には多くの精製〔施設建造〕プロジェクトが進行中であり、年末〔=2011年3月〕までに一部の運用が始まるだろうと表明し、「92年末〔=2014年3月下旬〕までに、一日に1億7000万リットルのガソリンを生産することが可能となるだろう。その一方で、同年の国の1日の需要が6600万リットルを超えることはないであろうから、この年からわれわれはガソリンの輸出国となるであろう」と言明した。

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( 翻訳者:山本和代 )
( 記事ID:19864 )