世界金融危機の影響で湾岸の外国人労働者数が3分の1減少したとの調査結果
2010年08月04日付 al-Hayat 紙

■ 湾岸諸国の外国人労働者が3分の1減

2010年08月04日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)HP経済面

【ドバイ:ディラール・アブー・ガザーラ本紙記者】

 湾岸協力会議加盟諸国[UAE、バハレーン、クウェイト、オマーン、カタール、サウジアラビア]では、外国人労働者を多く集める部門を中心に、新たな雇用機会の創出を迫られていることが、経済学者たちによって確認された。過去30年間にわたり外国人労働者への依存が顕著なこれらの諸国では、国民の間にも失業が広がっている。湾岸諸国への出稼ぎ労働者を多く送り出しているアラブの国々では、世界金融危機が長引くにつれて、湾岸の企業が雇用を縮小し続けることへの不安がますます広がっている。

 雇用担当者たちは、湾岸諸国、とくにアラブ首長国連邦、カタール、バハレーンに昨年入国した労働者が平均30%減少したと見積もっている。

 2008年に世界金融危機が発生して以降、湾岸の大企業の多くは人員削減を発表したが、これは世界的な不況の悪影響に対処するため「引き締め」政策の枠組みの中で行われたものだった。

 ある専門的な研究結果では、湾岸で働く技術者が経済危機によって大きな影響を受けたことが示された。彼らの3分の1は給料が全く上がらず、10人に1人は一年以内に職を失った。

 また「Gulf Talent.com」が最近行った調査によると、過去6年で湾岸諸国における昇給の平均額は6.2%減少し、2008年には11.4%減少した。これは特に不動産部門の縮小によるものだ。

それにもかかわらず湾岸の政府筋は本紙に対し、湾岸協力会議加盟諸国における開発の様々なパターン、特に政府によるインフラや公共サービス事業への支出と、民間企業による不動産や金融市場への投資が増加していることは、自国民向けに創出された職の価値を高めるにとどまらず、外国人労働者の直接雇用を回復することにもつながると明言した。
(後略)

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( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:19900 )