イスラム世界はラマザン月に入ったことで、活気付いているが、パキスタンでは数百万人もの人が洪水により、家を失い、援助を必要としており、そうした中で「神の恩寵の季節」を迎えている。
史上最悪の洪水被害に見舞われたパキスタンのために、国際的な支援組織が支援の準備を始めた。洪水で1600人もの命が奪われたパキスタンに対し、『誰かいませんか協会』も支援キャンペーンを始めた。キャンペーンには、フェトゥフッラー・ギュレンも援助を行った。ギュレンは、パキスタンの被災者のために、彼の著書やCDなどの売上から1万ドルを寄付した。
被災地には清潔な水や食料、避難所(不足)などの問題があるとする『誰かいませんか協会』のメフメト・オズカラ理事長は、洪水により1400万人が被災したと述べた。オズカラ理事長は、パキスタンは国際社会からの早急な支援を待っていると述べ、「同胞国であるパキスタンがこうした困難な日々を送っている中で、トルコ国民として私達は手を差しのべることが必要だ」と述べた。またオズカラ理事長は、トルコ独立戦争のときパキスタンの人々はトルコを支援してくれたと指摘し、「今こそ忠義を示す時である」と語った。協会として、食糧品や衣服、さらには医療支援をするだけでなく、住居や病院のような継続的支援をも彼らは望んでいると語るオズカラ理事長は、現金による支援が受け入れられることで、初めて被災者は必要としているものを購入することになると語った。「キャンペーンは、トゥルクセル、ボーダフォン、アベアGSM系列の全てのラインから「パキスタン」と入力して、5777へSMS送信をすると5リラ(約285円)の募金をすることができる。募金に関する情報は44 44 593までお電話ください」と述べた。
国連とイスラム諸国会議機構が早急な支援を呼びかけ
国連とイスラム諸国会議機構(IKT)は、洪水によりこの15日間で1300万人以上もの人が家を失ったパキスタンのために、早急な支援をするように呼びかけを行った。国連の潘基文事務総長は各国に対し、パキスタンをこの困難な時に気前よく支援してくれるよう求めた。早急に必要なものを被災地に届けるための数百万ドル規模の募金を集めるため、近日中に正式要請がなされると発表した。イスラム諸国会議機構(IKT)のエクメレッディン・イフサオール議長も、イスラム世界および国際諸機関はパキスタン国民に手を差し伸べるため動き出すよう呼び掛けた。
被災地への支援を進めるために、パキスタン政府によって設立された支援センターの電話番号とイスラム諸国会議機構(IKT)の銀行口座番号は、IKTのインターネットサイトwww.oic-oci.orgに掲載されている。
在アンカラのパキスタン大使館でも洪水災害支援基金への募金を受け付けることを発表した。大使館が開設したTCズィラート銀行、AS920-ガズィオスマンパシャ支店の3457808/2011と3457808/2010(ドル用)口座から寄付をすることが出来る。パキスタンではさまざまな病気も現れ始めており、食料、飲料水、テント、毛布、水浄化材、薬、医療機器などが早急に必要とされている。
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( 翻訳者:丸山 礼 )
( 記事ID:19916 )