シェイフ・サイードの孫、バフチェリMHP党首を名誉毀損で訴える
2010年08月12日付 Radikal 紙
シェイフ・サイードの孫であるディヤディン・フラト氏は、民族主義者行動党(MHP)デヴレト・バフチェリ党首が演説の中で祖父に対し「屑」と述べたため、名誉毀損で、象徴として5リラ(約300円)を求める裁判を起こした。
ディヤディン・フラト氏は起訴状の中で、シェイフ・サイードに関し「『クルディスタン独立自由運動』の政治的指導者であったシェイフ・サイードと46人の仲間たちは、6月28日から29日にかけての夜、独立法廷による不当で違法な判決により絞首刑に処され、殉教した」と言及した。氏は起訴状が受理されたこと、裁判が10月19日にアンカラ第4簡易裁判所で開かれることを明らかにした。そして、「バフチェリ氏は演説の中で侮辱を含む表現を毎度(のように)使用しています。私たちはこの状況にもう辟易しています。(彼がもつ)この嫌悪の原因を知りたいと思いました。裁判の目的は金銭にないため、象徴として5リラを求めました。これ以降、氏が言動を改めることを望みます」と語った。
■バフチェリの問題発言
デヴレト・バフチェリMHP党首は2009年12月13日、アンカラのタンドアン広場で開かれた集会で以下のような発言を行ったため、名誉棄損で訴えられることになった:「我々国民は一体となるであろう、(戦いのために)立ち上がり、拳をぶつけよう。イムラル刑務所にいる犯罪者たちに、(イラクの)カンディルにいるテロ集団に、国家分裂を企む裏切り者たちに、生意気なペシュメルガ(クルド人ゲリラ組織)に、海の向こうの他国の人々に、ブリュッセルの軍曹たちに、ダマト・フェリトの遺産に、シェイフ・サイードのような屑どもに、そして破滅を請け負ったタイイプ・エルドアン首相に、必ずやその答えが与えられるだろう。もはや、全ての人々が各々の立場を明らかにするときが来たのだ。我々は崩壊寸前までに至ったトルコにおいて、意見を持たずにいることはできないのである。我々はトルコ国民という立場にある。」
■シェイフ・サイードの乱
1925年に反政府運動として起こったクルド人の反乱の指導者シェイフ・サイードと46人の仲間たちは、ディヤルバクル・ダーカプ広場で独立法廷の判決により絞首刑に処された。47人の埋葬先は85年が経った現在でも不明なままであるものの、今年初めてシェイフ・サイードとその仲間たちのために追悼集会が開かれた。
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( 翻訳者:西山愛実 )
( 記事ID:19931 )