サウスパールス・ガス田開発向けリヤール建て国債、発行へ
2010年08月16日付 Jam-e Jam 紙
石油省はサウスパールス・ガス田開発の未着工プロジェクト完成のための資金調達を目的として、初めて、1兆トマーン〔約1000億円〕分のリヤール建て国債を今後1ヶ月以内に発行する予定だ。
ジャーメ・ジャム紙の報道によると、石油省は自力でサウスパールス開発プロジェクトを実施するために〔国内外から〕資金の調達を図ることを決定し、その一環として同省はメッラト銀行を通じて、過去5ヶ月間ですでに7億5千万ユーロ分の外国債を海外において発行してきた。そして今回、新たに1兆トマーン分のリヤール建て国債を発行することになったのである。
パールス石油ガス公社のアリー・ヴァキーリー代表取締役は、今年に入って5ヶ月間で、サウスパールス開発のさまざまなフェーズですでに30億ユーロもの費用がかかったと語る。同氏によると、〔こうした巨額の費用をまかなうために〕今後1ヶ月以内に、サーデラート銀行を通じて、額面500万リヤール〔約5万円〕、1000万リヤール、2000万リヤール、5000万リヤール、そして1億リヤールの3年ものの新規国債を、利率16%で発行する予定で、税金の控除も受けられるという。〔‥‥〕
リヤール建て国債の発行によって、すべての〔イラン〕市民が国の石油・ガス開発プロジェクトに参加することが可能になると関係者は指摘している。
石油省がサウスパールス・プロジェクトの資金調達のために、リヤール建て国債を発行することは、今回が初めてのことである。〔‥‥〕
サウスパールス巨大ガス田は、イランのガス埋蔵量の半分を占め、現在10フェーズが操業中である。このうち、5フェーズは120億ドルの資金をかけ、第9期政権〔=第1期アフマディーネジャード政権(2005-2009年)〕の期間中に完成をみたものである。〔‥‥〕
パールス石油ガス公社の代表取締役によると、サウスパールスのフェーズ15〜18が今後4年のうちに操業を開始する予定だという。
現在、サウスパールスからは一日で2億2千万立方メートルのガスが産出されており、国全体でみた場合、1日のガス産出量は5億5千万立方メートルにのぼる。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:19981 )