革命最高指導者「制裁と脅迫の下では、アメリカとの交渉はありえない」
2010年08月19日付 Jam-e Jam 紙
イランに対する30年来の制裁、歴代の米大統領による絶え間ない威嚇、イマーム・ホメイニーやイラン国民に対する執拗で毒気のあるプロパガンダ、そして過去数度にわたる、国内分子を通してのサボタージュや暴動〔の煽動〕。これらはいずれも、アメリカがイラン国民に対峙する際、使い古しの手法をいまだに用いていることを示している。
もちろん、我々は2つの問題、すなわちイラクに関するものと、アメリカ側が治安上の重要なテーマと述べているものに関して、アメリカと協議をおこなったことがある。しかしそこで分かったのは、アメリカは協議の席上で〔イラン側から出される〕論理的思考や合理的議論を前にして旗色が悪くなると、いつも力に物を言わせる態度に出て、一方的に協議を打ち切ってくる、ということだ。
我々は明白な理由から、アメリカとの交渉を拒否してきた。なぜなら、脅迫と圧迫の下での交渉は、交渉とは言えないからだ。我が国の親愛なる体制責任者たちが、「われわれは話し合いを好む人間だが、しかし脅迫と制裁、力に物を言わせる態度のもとでの交渉を望むアメリカと交渉したいとは思わない」と述べているのも、まさにこれが理由なのである。
本来、もし彼らが超大国というボロののれんを下ろし、脅迫と制裁をやめ、交渉に対する自らの最終的な目標を〔自分勝手に〕思い描くようなマネを慎むのであれば、以前にも言ったとおり、われわれにも話し合いを行う用意がある。しかし実際のところ、彼らは〔問題解決のために〕話し合いを行うような人間ではなく、むしろ力に物を言わせることを好む連中なのだ。
他国に対して行っているのと同じように、イランに圧力をかけることなど出来はしないということを、アメリカは知るべきである。なぜなら、イランはいかなる種類の圧力にも屈することはないし、独自のやり方でその圧力をはねのけるであろうからだ。
イラン国民と国の責任者たちは、この権利を手放すつもりはない。神の思し召しがあれば、われわれは国内に原子力発電所を複数建設し、そのための燃料を自国内で生産することで、自身が有するこの本来的権利をこれからも追求することになるだろう。
我々は世界で認められている商習慣に則って、およそ20年前、この原子炉用の燃料を購入した。しかし彼らは、我々がこの濃縮度20%の燃料を再び必要になったのを見るや、悪ふざけを始めた。もちろん、アメリカと西洋が犯したこの大きな誤りのツケは、彼ら自身に返っていくことになるであろう。
このような愚かな行為〔=イランに対する軍事行動〕を、彼らが行うとは考えにくい。しかしもしそのような脅迫を実行に移したならば、イラン国民が〔敵と〕対決するフィールド(場、戦場)は、我々の地域〔=中東地域〕だけにとどまることはないだろう。むしろ、この対決はより広範なフィールドへと広がっていくだろう。
( 翻訳者:水谷陣也 )
( 記事ID:20032 )