「金のあんず」フェスティバルめぐるマラトゥヤとアルメニアの争い
2010年08月27日付 Zaman 紙


アルメニアとマラトゥヤのあいだで“金のあんず”という名称の権利をめぐり訴訟が起きた。“金のあんず”という名称のフェスティバルを開催しているエリヴァンは、“マラトゥヤ国際映画祭”を開催し、そこで“金のあんず”賞を授与する計画のマラトゥヤに対し訴訟を起こすと発表した。マラトゥヤのウルヴィ・サラン県知事は、フェスティバルの名称に金のあんずは入っていないと指摘した。

ギリシャとガズィアンテプのあいだでバクラヴァについて起こった“国の菓子”論争と同じようなことがマラトゥヤとアルメニアのあいだで起きている。アルメニアのフェスティバル委員会は“金のあんず国際映画祭”の名称権をめぐりマラトゥヤに対し国際裁判所で訴訟を起こすと発表した。マラトゥヤのウルヴィ・サラン県知事はマラティアで開催する催物の名称は“マラトゥヤ国際映画祭”であり、映画祭で授与される賞の名称が“金のあんず”であることを指摘し、アルメニアが不当な法的手段に訴えていると話した。

「アルメニアニュース」の報道によれば、アルメニア・フェスティバル委員会は2004年からエリヴァンで“金のあんず”という名称の国際映画祭を開催している。そして同委員会が、マラトゥヤで11月26日~12月2日にかけて同じ名称で類似のフェスティバルが計画されていることを取り上げ、名称権侵害を理由に法的措置に着手したことを伝えた。(マラトゥヤの)サラン県知事がこの件について行った説明では、県知事府が主導となり、あんず基金の実行のもと、自治体とイノニュ大学が参加するかたちで初の“マラトゥヤ国際映画祭”を開催する計画が立てられたことが述べられた。同知事は、アルメニアが、首都のエリヴァンで開催されているフェスティバルの名称をめぐり起こしている法的手段において誤解が生じていると述べ、次のように話した。「ここでも、エリヴァンのフェスティバル委員会は誤解しています。なぜなら、私たちのフェスティバルの名称は金のあんずではなく、“マラトゥヤ国際映画祭”なのです。ただ、フェスティバルの賞の名称は“金のあんず”です。名称権に関わる法に照らして、ほかの名称の権利を侵したことにはなりません。もし私たちが“金のあんず国際映画祭”という名称をつけたとすれば、彼らが使用した名称とおなじ名称を使用したことになっていたでしょう。ベルリンでの映画祭の賞の名称が“金の熊”で、アンタリヤでは“金のオレンジ”で、アダナでは”金の繭”であるように、私たちの賞の名称は“金のあんず”なのです。」

サラン県知事は、あんずの世界生産量の75%はマラトゥヤが占めていることを強調し、次のように続けた。「マラトゥヤはあんずの生産量で世界第1位です。私たちの県は、世界の生のあんずの生産量の50%以上を占めていますが、ほとんどは乾燥あんず用です。乾燥されたあんずの90%はEU諸国へ輸出されています。私たちはあんずを生産しているのです。もちろん賞の名称にもあんずを使います。」

マラトゥヤ商工会議所のハサン・ヒュセイン・エルコチ会長も、あんずはマラトゥヤを特徴づけるものであることを指摘し、自分たちには82カ国に輸出している生産物を紹介する権利があると主張した。同氏は、世界の乾燥あんずの需要の80%をマラトゥヤがまかなっていることを引用し、「世界は、消費しているあんずで、あんずがマラトゥヤと深い関わりがあるということを認めています。このような実績があれば、この件に関して、何か言われる筋合いはありません。もし実績がないとしても、誰かが一方的に禁止する権利もありません。この件に関して、私たちは最後まで自分たちを擁護します。私たちには世界に流通する生産物を紹介する権利があります。」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:20035 )