「君にやるよ」と送られてきた―公務員試験問題漏えい事件
2010年09月03日付 Hurriyet 紙
公務員試験(KPSS)においてカンニングが行われたという訴えによって始められた捜査で、昨日逮捕された2人が釈放された。試験問題を事前に受け取っていたと訴えられた非常勤教師のB.Sは「友達のベラトが『君を驚かせることがある』と言い、メールアドレスを聞いてきたが、試験問題は私の手には渡らなかった」と供述した。
公務員試験(KPSS)でカンニングが行われたという訴えに基づく捜査で、昨日初の逮捕者がでた。B.Sは、7月10~11日に行われたKPSSの5日前に、試験問題をメールで受け取っていたと訴えられ、ウスパルタで逮捕された。容疑者はアンカラ裁判所でシャダン・サクナン捜査担当検事から取り調べを受けた後、釈放された。B.Sは尋問の中で新しい名前を出し、ベラトという名の友達が「君にプレゼントがある」と言い、試験問題をメールで送ってきたと証言している。
■「プレゼントがある」と言った
「私には中学からのベラトという名前の友達がいる。私の携帯に電話をしてきて、『君を驚かせることがある、プレゼントだよ』と言った。メールアドレスを知りたがったので教えた。数日待ったが電話がなかったので、私からベラトに電話をかけると、『今日送るから待ってろ』と言われた。私の村ではインターネットがつながらなかったので、ヤルヴァチで宝石屋をしているムスタファS. İ.という名前の友達に電話して、彼にメールをチェックして欲しくて、私のメールアドレスのパスワードを伝えた。彼は私へのメールを見た後『君に何か届いたみたい』と言った。次の日私はヤルヴァチへ行った。そこに行ったけれど、試験問題は得られなかった。なぜならムスタファは試験問題を消していたからだ。私は試験問題を持って試験には臨んでいない。私は試験問題の代価として誰かにお金を渡したりしていない。私は去年の試験で79点取って、今年は81点だった」
逮捕されたムスタファS .İ.は「バキ(B.S)は私のところに来た。私のパソコンからフラッシュディスクに試験問題をコピーした。私は学生ではない。父親の宝石店で働いている」と話した。
■非常勤の教員で対応
一方、調査を続けている大学入試センター(ÖSYM)関係者は、9月の試験データが入っているパソコンのハードディスクをバックアップして、セキュリティを確保することを許可しなかったと発表した。教員採用を遅らせる国民教育省は、捜査が長引くことによって生じる教員不足を、非常勤教員の採用によって補うことを計画している。
■印刷業者からの漏えいか
検察には、試験問題がÖSYMから5千ドルから1万5千ドル(約42万円から127万円)の値段で売買され、漏えいしたとの密告があった。しかし検察当局がこれを確証する証拠はない。他の主張によると、試験問題は印刷業者から漏えいしたということだ。最新の試験問題はCDに収められて7月5日の11時に印刷業者に送られ、問題が漏えいした時間は同じ日の14:22だったと主張されている。この状況から試験問題がこの3時間22分の間に印刷業者から漏えいしたと言われている。
■試験をキャンセルしてください
高等教育機構(YÖK)中央委員会の委員たちは、公務員試験(KPSS)でカンニングが行われたという声が日増しに高まっていることに関して、YÖK会長のユスフ・ズィヤ・オズジャン教授と話し合いを行った。委員たちは試験がこれほど批判され、信用を失っているのだから、試験をキャンセルすることは当然だと述べた。
■ÖSYMにはセキュリティ上の盲点がある
YÖK監査委員会のレポートでは、ÖSYMには複数のセキュリティ上の盲点があり、センターで勤務する人々が持つ外部との接点が、試験に関するセキュリティ上の盲点を生み出してたことが確認された。ÖSYMでは、法整備が新たに行われる。
■「YÖKがあるなら私たちはYok(いない)」
自分たちを「学生団体」という名前で呼ぶグループは、YÖKの前で抗議活動を行った。要人用の入り口に集合したグループは、『YÖKを閉めろ』『YÖKがあるなら我々はYok(いない)』『有料大学へノー』と書かれた看板を掲げ、さまざまなスローガンを叫んだ。3人は、YÖKの要人専用の門を鎖でつないだ。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:20083 )