■EUによるエジプト産馬禁輸に対抗するための諸措置
2010年09月06日付『アル=アハラーム紙』(エジプト)HPアラブ諸国面
【ムハンマド・ガーネム】
エジプト農業土地開拓省のアミーン・アバーザ大臣は昨日、全国レベルでアラブ種国産馬の完全管理を迅速に開始することを決定した。
エジプト産馬の貿易額は年間約100万エジプトポンドにのぼるが、EUがエジプトで生育されたあらゆる馬に突如禁輸措置を課したため、その解除を目的とした決定である。
公益獣医学機構理事長ムハンマド・ムスタファ・アル=ジャールヒー氏は、海外からの馬の輸入に必要な要件を満たせばEUは禁輸措置を即座に解除することを約束したと説明した。また同氏は、禁輸の決定は、エジプトの馬により疾病が生じたためではなく、手続き上の理由によるものであることを強調した。同氏によれば、競走馬の登録を行う馬術協会ならびにエジプト農業機構のみを通じて行われているアラブ種馬の登録作業に不備があるのがその原因である。
また、アル=ジャールヒー氏によれば、EUによる禁輸措置を調査し、現状でそして将来にわたりEUのエジプト産馬輸出条件に従うための諸措置をとるべく、大臣は高等技術委員会を設置し、同委員会が、馬の登録手続きをはじめとする一連の緊急勧告を行った。
勧告の中には、中央動物検疫局に代わり公益獣医学機構が総合的な健康証明書を発行し、継続的な検査は中央防疫局が行うという厳密なメカニズムの設置も含まれる。つまり、国境を越えて伝播する病気を防ぐために、近隣諸国の疫学的見地や保健衛生状況を観測し、継続的に疫病と無縁の状態を保つのである。
アミーン・アバーザ大臣は、公益獣医学機構が疫病一掃プロジェクトの成果に則して[馬の管理の]強化ポリシーを立案すること、また、希少なエジプト産馬の血統を保護するために動物生殖研究所が馬の精液採取ユニットの立ち上げとその利用開始を公表することに同意している。
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( 翻訳者:松尾愛 )
( 記事ID:20132 )